筆者が最後に務めた有料老人ホームで実施されていたのが、スクエアステップエクササイズです。
SSEと略して呼ばれることがありますが、この運動の良いところは、腕振り&肘引き動作が取り入れられているところです。
筆者はスクエアステップエクササイズ指導員です。
今回は指導員の立場から、肩甲骨が動くことの素晴らしさについて語ります。
結論1:歩き方の基本は肘引きウォーキング
結論2:後ろに肘を引くことを意識すると、肩関節と肩甲骨が動き出す
スクエアステップエクササイズ(SSE)とは?
スクエアステップエクササイズ(SSE)は、科学的エビデンスに基づいたエクササイズで、頭と体を同時に鍛えることができます。
特に腕を引いて動作するので、肩甲骨の可動域が広がります。
- SSEとは?
- SSEは、25 cm四方の枠で区切られた1m×2.5 mの専用マット上で行うエクササイズです
- 指導者が正しいステップパターンを示し、参加者はそれをまねて前進・後退・左右・斜め方向にステップします
- エクササイズ方法
- 一辺25cmの正方形を横4個、縦10個の計40個並べた専用マットを使用します
- 指導者のステップをまねて進み、100種類以上のステップパターンを練習します
- 効果
- 認知症予防や体力づくりに効果があります
- 介護予防にも役立ちます
- 肘を引いて動作することにより、肩甲骨の可動域が広がり、体幹が鍛えられます
スクエアステップエクササイズは、歩く脳トレとも呼ばれています。
ポイントは『どれだけ肘が引けているか』
歩き姿にその人の体の若さが現れます。
その象徴が腕の振り(どれだけ肘を引いて歩いているか)です。
いくら前に振れていても、後ろに引けていないと肩甲骨周りの可動域は広がらないですし、当然ですが運動効果の高いウォーキングにはなりません。
ハツラツとしたウォーキングをされている方は、必ず肘が後ろに引けて、肩甲骨が動いています。
肩甲骨周り筋肉は加齢とともに硬くなり、意識して動かさなければ、年を重ねるにつれてどんどん可動域が狭くなっていきます。
「ウォーキングは腕振りが重要です。腕を振りましょう」
そう話すと、前に大きく振る方が多いですが、それは間違った腕振りです。
正しい腕振りは、肘を大きく後ろに引いて歩きます。
肩甲骨はがしとは?
『肩甲骨はがし』って言葉を聞いたことありませんか?
肩甲骨の周りが硬くなると血行が悪くなり、肩こりや姿勢の悪化につながると、最近注目されています。
『肩甲骨から老化する』といわれるほど、全身の中でも老化が現れやすい部分です。
『肩甲骨はがし』とは、肩甲骨の周りをストレッチして可動域を広げるということ。
SSEで肘を引くことを意識することで、肩甲骨が徐々にはがれていきます。
また肩甲骨を寄せるだけで、自然と姿勢も良くなります。
まとめ
思いっきり肘を引くことをイメージしながら歩いて、肩の可動域を広げ、肩甲骨をはがしましょう!
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