- はじめに
- 疲れたと感じたらウォーキングしよう!【ストレスは歩けば昇華される】(1−01)
- 歩くと気分がすっきりする
- ストレスは古い脳と新しい脳の戦いの結果だ
- ストレスの発散方法
- ウォーキングで脳はリフレッシュする
- まとめ
はじめに
「継続は力なり」
という。
ウォーキング継続するための基本の基は
「楽しく歩く」
ということだ。
楽しく歩き続けることが、脳にとっても身体にとってもプラスになる。
この本の1章(1−01)から3章(3−25)にかけては、ウォーキングを楽しむためのヒントを紹介する。
ヒントを糧にウォーキングを継続してほしい。
ウォーキングは継続してこそ効果を最大化できる。
とはいえ、楽しいだけでは継続できない人も多い。
4章(4−26)からは、ウォーキングを継続するためのマインドセットを紹介する。
人生100年時代を、健康に明るくハッピーに生きるための健康習慣ウォーキングを実践していただきたい。
歩いていると楽しみはどんどん広がっていく。
歩くことによって脳が刺激され、眠っていた好奇心が目覚めたのだ。
好奇心が衰えなければ老いは訪れない。
目覚めた好奇心に少しづつ油を注ぎ、好奇心の火が衰えないようにしていただきたい。
好奇心さえ失わなければ、脳を衰えさせずに、心身ともに健康でハッピーなウォーキングを続けることができるはずだ。
疲れたと感じたらウォーキングしよう!【ストレスは歩けば昇華される】(1−01)
日々の生活の中でストレスを感じることは多々ある。
そんな時はどうしたらいいのだろうか。
筆者のおすすめはウォーキング。
ストレスで苦しんでいる人がいたら
「歩いてみたら?ウォーキングで心身ともに疲れが取れるよ」
と声かけしたい。
結論:ストレスの発散には、ウォーキングが最も適している
歩くと気分がすっきりする
歩くと気分がすっきりして、前向きな気持ちになれる。
「よし、もう一度トライするか」
という気持ちになる。
ストレスに立ち向かう元気が出てくる。
ウォーキングには、なぜそのような効果があるのだろうか。
ストレスは古い脳と新しい脳の戦いの結果だ
古い脳とは大脳辺縁系のこと。
大脳辺縁系は私たちの感情や記憶、生命維持に重要な役割を果たしている。
新しい脳とは大脳新皮質のこと。
大脳新皮質は知性や認知能力を支えている。
大脳辺縁系は自由奔放に生きたいと願っている。
泣いたり怒ったりを自由に表現したいと思っている。
ところが大脳新皮質は、義務とか責任とか向上心とかを真剣に考えて、大脳辺縁系に命令してくる。
大脳辺縁系としては面白くないが、司令塔の大脳新皮質から命令されると従わざるおえない。
これがストレスの根本原因だ。
ストレスの発散方法
例えばお酒を飲むと、アルコールで司令塔である大脳新皮質が麻痺してしまう。
そうすると大脳新皮質から大脳辺縁系へ命令が届かなくなる。
アルコールを摂取すると大脳辺縁系がストレスを受けなくなるので、一時的にストレスが緩和される。
だがしかし。
アルコールは効用だけではない。
一方、ウォーキングは副作用がないストレスの発散方法だ。
ウォーキングで脳はリフレッシュする
ウォーキングで外を歩けば歩くほど、新しい情報が脳にインプットされる。
家の中では、外気の暑さ寒さは実感できない。
外気の気持ちよさ、清々しさ、花の匂いも感じられない。
日差しの強さ、明るさ、大空の青さ、奥深さもわからない。
小鳥の囀りも聞こえないし、見ることもできない。
花が咲いている様子に足を止めることもない。
これらの体験が、情報として脳にインプットされることが、疲れた脳のマッサージになり、脳がリフレッシュすることに繋がる。
まとめ
本当に体が疲れているのか、それとも脳が疲れを感じているのかは、ウォーキングしてみないとわからない。
しかし。
ウォーキングしてみれば、意外と
「脳が疲れを感じていただけなんだなぁ」
と実感することが多いことに気づくはず。
「疲れた、動けない」
と思わずに。
「とりあえずウォーキングしてみたら?」
と提案したい。
自信がないならウォーキングしよう!【歩けば自信が回復する】(1−02)
お酒で大脳新皮質を麻痺させて、大脳辺縁系にのびのびと活動してもらう。
そうすればストレス発散にはなる。
しかし昼間からアルコールの力を借りて、大脳辺縁系にのびのびと活動してもらうことができる人は稀だ。
しかもこの方法は加減が難しい。
違う言い方をすると副作用が大きく、副作用が効能を上回る場合も多い。
アルコール依存症になる可能性も大いにある。
自信を失ったら、歩いてみよう。
ウォーキングで大脳辺縁系は、大脳新皮質と仲良く協働して作業できるようになるのだから。
結論:ウォーキングしていれば、何かができそうな気持ちが再び湧いてくる
自信を失ったら歩いてみよう!
歩くことで大脳辺縁系が生き生きと活動を始められる。
しかも司令塔である大脳新皮質と協働して、生き生きと。
体を動かしたい大脳辺縁系の要求と、知的な活動をしたい大脳新皮質とが協働して、脳の色々な部位が触発されて働き出す。
脳全体がマッサージされて、ストレスが解消される。
ウォーキングが引き金となって大脳辺縁系が活発に活動し始める。
本能の脳が理性の脳を引っ張る形でストレスを消し去る。
だから自信を失った時もウォーキングするといい。
自信を失うのは大脳新皮質だから、大脳辺縁系が大脳新皮質を引っ張って、大脳新皮質のこりをほぐしてくれる。
猿は木から落ちても自信を失わない
大脳新皮質が人間ほど発達していない猿は、木から落ちても自信を失わない。
木から落ちても、また普通に木登りを始める。
一方、人間は失敗すると、もう立ち上がれないのではないかと思うほど落ち込む人もいる。
またやり直せばいいだけなのだが、そんなふうには考えられない。
脳の同じ部位で考えているのだから当然だ。
大脳辺縁系の力を借りて自信を取り戻す
大脳辺縁系はへこたれない。
生きるための脳だ。
当然強い。
大脳辺縁系の力を借りて、大脳新皮質に喝を入れる。
ウォーキングをして、大脳辺縁系を目覚めさせ、大脳辺縁系に大脳新皮質を引っ張ってもらう。
歩いていれば、何かができそうな自信が再び湧いてくるはず。
そう信じてウォーキングしてみよう。
まとめ
自信をなくした時、アルコールの力を借りるのはお勧めできない。
アルコールで自信回復に成功すればするほど、アルコール依存症へ近づいていくのだ。
それよりウォーキングしながら
「大した失敗じゃない。やり直せばいいだけだ。そもそも失敗しないで成功した偉人はいない。俺(私)は失敗から学び、必ず成功する!」
と自分に言い聞かせる。
これだけで勇気が湧いてくる。
歩けば歩くほど、自信は回復してくるはずだ。
病気がちならウォーキングしよう!【外気が脳と身体を元気にする】(1−03)
人が自分自身の老いと向き合うとき、それはどんな状態のときでしょうか?
「病気しやすくなったなぁ」
と感じたり
「若い時と違って、なかなかせきが治らないな」
と感じたとき。
または
「最近、体力が落ちてきたな」
とか
「疲れが取れないなぁ、若い時は一晩で疲れが取れたのに」
と感じるとき。
そんな時、家に閉じこもっていては、ますます病気がちになってしまう。
結論:たとえ病弱でも、少しづつウォーキングしよう!
免疫力を落とさない生き方
高齢化社会の真っ只中、
「歳とったから、歳のせいで」
というフレーズをよく聞く。
もちろん、自分でも発してしまう。
耳にするのは致し方ないが、自分で発した時は意識的に
「歳なんか、関係ない」
と打ち消すべきだ。
実際に重要なのは脳年齢。
脳年齢を若く保つことが重要だ。
免疫力は脳年齢と関係が深い
- 脳年齢:
- 脳年齢は、実際の年齢とは異なり、脳の健康度を示す指標
- 脳年齢が若いほど、記憶力や学習能力が高まる
- 免疫力:
- 免疫力は、体が細菌やウイルスなどの異物を排除する能力のこと
- 年齢を重ねると、免疫力が低下することがある
- 脳年齢が若い人は、免疫力が高まる
- 適切な食事&運動&睡眠で、脳と免疫力をサポートする生活で脳年齢を若く保ち、免疫力を活性化するよう心がける必要がある
例えば、ストレスが溜まると免疫力が落ちる。
ストレスで自立神経のバランスが崩れるのが原因とされる。
もう一つはストレスによってリンパ球の活性が低下して、免疫力が落ちることも原因と考えられる。
病弱の方はストレスに弱い体質であることが多い。
病弱の人こそ、無理しない範囲でウォーキングすべきだ。
自然の中を歩けば心身ともに健康になる
脳年齢を若く保つには、自然の散策路やお花畑の中を歩くといい。
自然の中には美しい景色や香りがある。
美しい景色の中で自然の香りを胸いっぱいに吸い込むと、嗅覚から視床下部に情報が届き、胸腺を刺激してリンパ球を含め免疫系が活性化する。
香りだけでなく、自然からの刺激は海馬にも届き、脳全体を活性化する。
このような効果を感じられなくても、自然の中を歩くことで元気がでる。
まとめ
「病弱だから」
と自分に言い訳するのではなく
「閉じこもりは脳のためによくない」
と自分に言い聞かせてウォーキングすべきだ。
外気が心身を強くすることは間違いない。
少しづつで構わないので、歩くことが大事なのだ。
天気が良ければウォーキングしよう!【気持ちがいい日は必ず歩く】(1−04)
朝起きて天気がいいと、心がウキウキしてくる。
そしてウォーキングに出かけたくなる。
ウォーキングしなければいけないと思うわけではなく、ウォーキングで出かける用事があるわけでもない。
心が自然とウキウキして歩き出す。
朝日を浴びながら景色の綺麗な場所で深呼吸したくなる。
筆者は、そんな感覚を大切にしてきた。
結論:歩くと気持ちいいという感覚を脳に染み込ませる
天気のいい日は外に飛び出そう!
太陽が顔を出し、天気がいいことがわかると自然とウキウキしてくる。
しなければならないことを計算して、なんとか折り合いをつけてウォーキングに出かける。
朝日は格別だ。
深呼吸して、初めはゆっくり歩き始める。
最低でも2キロ歩いて、スッキリした気持ちで帰ってくる。
こうやって脳が快感に浸る感覚を身体に沁み込ませる。
こういう感覚は脳が勝手に覚えていて、その感覚を再現したいと深層心理に深く刻まれる。
ただし脳の司令塔である大脳新皮質が
「仕事は大丈夫?なるはやで仕上げないといけないんじゃない?」
と指示してくる。
もちろん司令塔の顔を立てて、ここから仕事に取り掛かるのだが、朝一番でリフレッシュしたら能率もいいことに気づくはず。
ウォーキングが気持ちがいいと脳と身体に染み込ませておく。
そうすると朝から曇天で気持ちが乗らない時でも
「一丁、気晴らしにウォーキングしてくるか」
という気持ちになる。
歩けば気持ち良くなることを脳に染み込ませておけば、鬱々とした気持ちの時こそ、気晴らしのために散歩したくなる。
まとめ
筆者の脳は常に快感を求めているらしく、天気がいいとウォーキングしたくなる。
いや、どんな時でも、常に歩きたいと思っている。
「とりあえず歩くか!」
と歩き出す。
「歩きたいから歩く」
としか言いようがない。
気分転換にウォーキングしよう!【歩けば気持ちが切り替わる】(1−05)
脳内の神経伝達物質であるセロトニンは、幸せホルモンとして有名だ。
歩くとセロトニンが増え、幸福感が増す。
朝からどんより曇った空だと、前向きな気分になれない時もある。
そんな時こそウォーキングに出かけよう!
結論:前向きな気分になれない時はウォーキングに出かけよう!
セロトニンが分泌される歩き方
鬱々とした気分は、セロトニンの欠乏が原因かもしれない。
セロトニンの分泌を促すなら、散歩よりウォーキングの方が適している。
セロトニンは規則正しいリズム運動の中で分泌が促され、活性化する。
なので歩き出しは散歩で構わないが、気分が乗ってきたらウォーキングにスイッチすることをお勧めする。
さらに付け加えるなら、朝の時間帯はセロトニンと同じ脳内神経物質のドーパミンも増えているから、朝の時間帯のウォーキングがお勧め。
なので朝が曇天で気分が乗らなくても、散歩からウォーキングにスイッチしてしばらく歩けば、セロトニンとドーパミンの相互作用で清々しい気持ちになるはず。
もう一つ、病気でないのに気分が乗らない時は、ストレスの影響も疑ってみた方がいい。
ストレスが原因なら、ウォーキングの効果は絶大だ。
思い気持ちを断ち切って、
「えい、気分転換だ」
と家を出れば、ウォーキングしているうちに気持ちがシャキッとしてくる。
まとめ
軽く深呼吸して、鬱々とした気持ちを振り払うように、少し早足で歩いてみるのもお勧め。
少し早足で歩いて、息が切れたらゆっくりしたスピードへスイッチする。
こんなふうに歩くと、少しは気分が良くなるはずだ。
なので鬱々とした気持ちに襲われたら、何も考えず、とりあえず歩いてみよう。
お気に入りの靴をはいて、鬱々とした気持ちを捨てに歩き出す。
そんな動機付けをすれば、歩こうという気分になるはず。
歩いたら気持ちが切り替わる。
そんな小さな成功体験を積み上げることが重要なのだ。
クヨクヨ思い悩んだ時はウォーキングしよう!【辛い気持ちが楽になる】(1−06)
友人や知人から
「このたび一身上の都合により会社を辞め…」
とハガキが来ると、
「彼の子供は、今、幾つだろう…」
と悲しい気持ちになる。
まだ子供の教育にお金がかかる時期に職を辞さなければならない
「一身上の都合」
とは、
「一体なにがあったんだろう、どんな胸の内だったのか」
と考えると、心が重くなる。
結論:打開策が思い浮かばず、心が重く苦しい時はウォーキングしてみよう!
重い話は散歩しながらが吉
単身赴任生活が半年も続き、コンビニ弁当に飽き飽きしていた頃。
妻が一人ぐらしのアパートに遊びにきてくれた。
久しぶりに妻の手料理に舌鼓を打ち、次の日の朝。
なぜだか二人で散歩に出かけた。
アパートは京急の三浦海岸駅から歩いて3分、海は目と鼻の先だった。
抜けるような青空が広がり、太陽の光が波間に反射して最高のウォーキング日和だった。
二人で海岸を散歩しながら、筆者は妻にポツリと話しかけた。
「会社を辞めようかと思うんだ…」
と。
ドキドキしながら妻の返事をまった。
妻は軽く
「いいんじゃない」
といった。
それで話は終わった。
散歩中だから話せること
家の中でテーブルを挟んで、暗い表情で
「会社を辞めようかと思うんだ…」
と話したら、二人して眉間に皺を寄せて深刻になって、こんなに簡単には終わらなかったかもしれない。
話すタイミングを狙ったわけではなく、散歩して心が軽くなって、今の気持ちを素直に話したくなった。
妻も筆者が仕事で悩んでいることは察していたに違いない。
タイミングが良かったから、軽く受け止めることができたと思う。
まとめ
もしクヨクヨ思い悩むことがあれば、夫婦で散歩してみるといい。
もちろん親子でも、友人同士でも、先輩後輩の間柄でも。
何か思い悩んだり、苦しい胸のうちを打ち明ける時は散歩しながらがいい場合が多い。
直接、悩み事を話さなくてもいい。
何気ない会話で昇華する場合も多い。
それでいて話した気になるから不思議だ。
他愛もない話をしながら散歩していると、一人でクヨクヨ悩んでいたことが
「いったい、何を悩んでいたのかな」
って気持ちになる。
とにかくウォーキングをすることで、新しい展望が開けることは多い。
歩けば展望が開ける。
そう考えて、クヨクヨ悩んでいる自分に気がついたら、歩いてみることだ。
怒りの感情を鎮めるためにウォーキングしよう!【歩くエネルギーに変換する】(1−07)
むしゃくしゃする時、理不尽を許容できない時、どうにもならない時。
そんな時は怒りの感情が芽生え、平常心を保てないことがある。
人間関係に思い悩むことも多い。
我々は怒りの感情に身を任せるわけにはいかないから、そんな時はウォーキングに出かけよう。
結論:怒りの感情をコントロールしたいなら、ウォーキングすべし!
頭を冷やす必要がある時、ウォーキングという選択肢がある
人間関係に思い悩む場合、自分自身に矢が向いて自分自身を傷つける方向へ向かう人がいる。
または自分以外に矢が向いて、怒りの感情を持て余す場合もある。
自分自身を傷つけるのも良くないし、怒りの感情を爆発させるのも賢い方法ではない。
どうしたら良いのか。
答えは簡単。
「そんな時はウォーキングすべき」
それが答えだ。
古い本能の脳が
「どうでもいいんだ、全てを破壊してしまえばいい」
と考えている時。
新しい脳である大脳新皮質は
「今までの積み上げてきた自分の全てを破壊するなんて、ナンセンスだ」
となだめようとしてくる。
このままでは本能の脳が勝つか、新しい脳が勝つかの二択になってしまう。
第三の選択肢も必ずある。
歩くということは、第三の選択肢を探す過程を経ることに他ならない。
むしゃくしゃして頭に血が昇っている時、興奮して心臓はバクバク脈を打っている。
そんな時は神経を興奮させるノルアドレナリンが頭に充満しているはずだ。
このままでは絶対に良くないと、自分自身でわかるはず。
「歩いて頭を冷やすべきだ」
そう考えてウォーキングに出かけよう。
怒りのエネルギーが充満している時なら、外を歩いているうちに、腹を立てていることに疲れてくるはず。
怒るということはエネルギーの放出が半端ない。
エネルギーの放出は同時に疲れるものだから、歩くことにエネルギーを使えば、怒りは次第に治るはずだ。
歩いているうちにセロトニンが分泌され、それも好影響を与える。
セロトニンはノルアドレナリンを抑制する作用がある。
「いつもより、だいぶ遠くまで歩いてきたな。せっかくだから買い物でもして帰ろうか」
そう感じる頃には、怒りの感情はだいぶ治ってきているはずだ。
まとめ
自分自身に怒りの矢が向いて、自分自身を傷つける人もいる。
そんな性格特性を持つ人も、まずは歩いてみることだ。
自然の中を歩くもいいが、あえて街中を歩くのも悪くない。
行ったことのないカフェに向かうのでもいいし、街中なら好ましい異性とすれ違うこともあるだろう。
要するに、古い脳と新しい脳の一騎打ちにならないようにするのが肝要なのだ。
どうにも出来ない時にはウォーキングしよう!【人間関係に悩むなら歩くべし】(1−08)
誰だって
「人間関係ってむずかしい」
って思うことは、一度や二度じゃないはず。
そんな時は誰か話を聞いてくれる人を誘って、ウォーキングに出かけよう!
結論:自分は一人じゃないと気づければ、どうにも出来ない人間関係の悩みも軽くなる
友人の悩みに、黙って耳を傾ける
たいがい、人間関係に悩んでいる人の目線は、近視眼的になっている。
人間関係に躓いてしまっている人は、身近に相談できる人がいることさえ忘れてしまっている。
眉間に皺を寄せて、ため息をついている友人がいたら
「お散歩に出かけようよ。近所で行きたいと思っている店があるんだ」
などといって誘ってみよう。
だだ歩こうといっても、気持ちが前向きでなくなっている彼(彼女)に断られることも想定内だ。
「近所の店に売っている〇〇なんだけど、君の意見を聞いてから購入したいんだ。力を貸して欲しい」
といって、外に連れ出そう。
決して無理やり連れ出すわけじゃない。
でも話が深刻であれば、それなりの舞台設定が必要だ。
何気なく歩きながら、そっと友人の悩みを聞いてあげよう。
アドバイスは不要だ。
ただ友人の話に耳を傾けていればいい。
悩みを持っている人の中には、すでに答えを持っている人がいる。
そんな人には、そっと背中を押してあげる必要はあるかもしれない。
もしくは、こちらは黙って聞いているだけで、友人は自然と自分の中に持っている答えに到達することもある。
歩いていると、いろいろな情報が飛び込んできて、意識が散漫になる。
意識が散漫になるということは、フォーカスが自分にばかり向いている人にとっては、客観的に自分を振り返るきっかけになる。
何より体を動かしているから、前向きな気持ちになる。
そんないろいろの要素が混ざり合い、人間関係を含む難しい悩みにも解決の糸口が見えるようになる。
そう思うから、眉間に皺が寄っている友人を連れ出して、よく散歩へでかける。
でもすることは、ただ歩いて、時々は友人の話を聞くだけだ。
友人に笑顔が戻れば、自分の役割を終えた安心感で、自分も笑顔になれる。
自分は一人じゃないと思えれば、それだけで人間関係の悩みは軽くなる。
まとめ
自分自身が人間関係に悩む時、まずは歩いてみるといい。
歩いてみても気分が戻らないなら、友人を誘って歩いてみよう。
お散歩に誘うのが気恥ずかしいなら、ウォーキングや山歩きがいい。
特に山歩きは、下界の喧騒から逃れられるから一番のお勧め。
ウォーキングや山歩きから帰ってくる頃には、すっかり元気になっている自分にびっくりするはずだ。
暇な時にはウォーキングしよう!【歩く習慣を身につける】(1−09)
ウォーキングは習慣だと思う。
歩かないと気持ちが悪い。
義務感ではなく、歩かないと気がすまない。
習慣はそんなものだと思う。
朝起きて顔を洗わないと気持ち悪い、気がすまないのと同じだ。
結論:ウォーキングの習慣化で健康になり、脳が若返る
楽しいから歩く、歩くから楽しい
歩くのが習慣になると、歩かないと気持ち悪い。
体がウォーキングしたくて、ムズムズしてくる。
ウォーキングしていると、どんどん楽しくなる。
歩いて帰宅し汗を拭くと、頭も体もすっきりして、前向きな気持ちになっている。
これは
「脳が喜んでいる証拠だ」
と、捉える以外にないと思う。
これは全て継続の力だ。
継続することで、心も体も健康になる。
しかし自分がウォーキングの習慣化に取り組んだのは、単身赴任先の神奈川県三浦市から、自宅のある千葉県に戻ってからだ。
三浦市にいた頃は、毎日コンビニ弁当を2人前食べていた。
ウォーキングを始めたのは退職後。
ふと
「せっかく海が綺麗な場所にいて、千葉に戻ったら来ることもないだろう。散歩して目に焼き付けておこう」
と思ったのがきっかけだ。
三浦海岸をどこまでも歩いてみたくなって、南の端から北の端まで、どんどん歩いてしまった。
「そういえば学生時代、歩くのが好きだったんだよな」
遠くはネパールのエベレスト街道を歩いたことを思い出していた。
こんな例えがある。
楽しいから笑う。
でも笑っているうちに楽しくなるものだ。
歩くことも同じだ。
楽しいから歩く。
でも歩いているうちに楽しくなってくる。
これも正解なのだ。
まとめ
最初の一歩はとにかく歩くこと。
歩く習慣を身につけるためには、歩いてみる以外に方法はない。
歩くことが心身に良いと知っているだけでは、健康にならない。
だから何もすることがないときには、とにかく歩いてみることだ。
歩いて効果が実感できれば幸せだ。
しかし歩いてみても
「楽しくもなければ、清々しくもない」
と感じる人もいるはずだ。
そんな人も簡単に諦めず、歩き続けて欲しい。
自分のペースで構わない。
「何もすることがないから歩いてみるか」
と思えるくらいになったら、少しづつ、気持ちにも体調にも変化が実感できるようになる。
ウォーキングは自分のペースで、少しづつ、少しづつでいい。
ウォーキング、疲れたら引き返そう!【歩くことを嫌いになる前に】(1−10)
私たち日本人は、頑張りすぎる傾向にある。
肩こりの原因はいくつもあるから、一概には言えないものの、頑張りすぎるから肩こりする。
そういう側面があるのは事実だ。
お試しでウォーキングを始めた人は、とにかく気楽にウォーキングを楽しむことを考えてほしい。
その意味では、最初から
「足腰を弱らせないように、トレーニングのために」
「心身の健康のために」
「認知症予防のために、フレイル(虚弱)の予防のために」
「雨の日だって風の日だって、毎日必ずウォーキングをするのが目標!」
などと考えず、楽しむためにウォーキングをしてほしい。
結論:頑張りすぎは厳禁!(楽しむことが一番重要)
まずは楽しむこと、次に小さな目標設定が吉
歩けば心身ともに健康になり、認知症予防にもなる。
もちろん事実だが、毎日1時間は歩こうとか、1日8,000歩は歩かないといけないとか、最初に自分に課題を設定しない方がいい。
それよりウォーキングを楽しむ方が先だ。
「もちろん分かっているさ。でも目標がある方が継続しやすいから」
という人は、人に話したら笑われてしまうような、小さな目標を設定すべきだ。
例えば今すぐにでも達成できるような小さな目標。
そんな小さな目標でも、毎日継続して習慣化するとなれば大変だ。
例えば外へ出て深呼吸する。
深呼吸するところまでを目標として、これを毎日継続する。
深呼吸して気が向いたらウォーキングを楽しむ。
必ずウォーキングをする目標にすると、雨でウォーキングに出かけない日は目標達成できない(継続できない)日となってしまう。
疲れたら引き返す勇気が必要
鬱々とした気分を晴らすつもりで歩き出したなら。
いやだと感じた時点で、すぐに引き返そう。
疲れたと感じたら、バスに乗って帰ってもいいし、タクシーで帰ってもいい。
とりあえずカフェで休んでもいいし、木陰で休んだりするのもいい。
無理に頑張る必要は全くないし、電車で移動して別のところでウォーキングを続けてもいい。
とにかく臨機応変で行動し、こだわる必要は全くないと知るべきだ。
まとめ
私たちは頑張りすぎる傾向にある。
決めた目標は達成しないと気が済まない。
決めた目標を達成できないと自分を責め、落ち込んだりする。
自分が生真面目な性格だと思うなら、
「とりあえず歩いてみて、疲れる前に戻る」
と決めて、歩き出すことをお勧めしたい。
とりあえずやることに、『頑張る』とか『達成する』ことは必要ない。
頑張らずに気楽に歩く。
気分が鬱々として歩き出すには、このくらいが丁度いい。
ウォーキングは最高に気持ちいい【歩くことでアンチエイジング】(2−11)
自分自身、若い時には考えなかったことを、年をとるにしたがって考えるようになった。
その一つがアンチエイジング。
人生、若々しくありたいと願うようになった。
若々しく暮らすということは、心身ともに健康で、心身ともに若々しくないと実現しない。
結論:意識して歩くことで、心身ともにバランスよく、若々しく暮らせる
バランスいい心身の鍛え方
極端なことを言うが、外で体を鍛えて健康を保ち、家に帰ってから頭脳を鍛えるというのがバランスの取れた心身の鍛え方だと思っている人が多い。
この方法を否定するわけではない。
このやり方でバランスよく心身は鍛えられる。
しかし、この方法だけがバランスよく心身を鍛えられる方法というわけではない。
例えば、『認知症予防・心身の健康・幸せな感情を抱きながら生活する』を同時に実現する方法がある。
それがウォーキングだ。
いや語弊があるので訂正するが、意識してウォーキングすればいい。
意識して歩けば心身ともに健康になり、幸せホルモンの分泌を促すことでバランスよく暮らしていける。
意識して歩くとは、どういうことなのか。
意識して歩くとは、アンテナを張って歩くということ。
ただ漫然と景色を見ながら歩くというより、昨日との違いを感じながら歩くとか、自分の興味関心のアンテナをはりながら歩くのだ。
意識して歩けば、体の健康と同時に脳の健康も保たれる。
なぜ断言できるのか?
私たちは歩くことによって、人間本来の喜びを感じられる。
その喜びの感覚を研ぎ澄ますことで、脳の健康は保たれる。
ウォーキングをすることで体の健康が保たれる。
意識して歩けば、心身ともに健康が保たれる所以だ。
まとめ
認知症を予防するだけ、体だけ健康、精神的に安定しているだけ。
要するに〇〇だけでは若々しく暮らせない。
全てを同時に解決しないと若々しく暮らせない。
ウォーキングなら、同時に全てを解決できる。
人生の残り時間が少なくなってきたシニアこそ、ウォーキングすべきだと思う。
ウォーキングは脳全体を刺激する【歩くことで脳を若々しく保つ】(2−12)
歩くだけで体と脳が若々しく保てるのはなぜか。
『2本の足で歩く』ということは、実は並大抵のことではない。
無意識に歩いているが、脳のネットワークを駆使して歩いている。
この脳内ネットワークが活発に働いているからこそ、歩けるのだ。
結論1:歩き続ける限り、脳年齢を若く保てる
結論2:ときめくことで、ますます脳は活性化する
歩くことで脳内ネットワークが活性化する
赤ちゃんを例に出そう。
ハイハイをしていた赤ちゃんが、つかまり立ちをして、歩き出すまで相当な時間がかかる。
足の筋肉が発達しても、歩けるようにはならない。
2本の足でバランスを取って歩くという、脳の神経ネットワークの構築に時間がかかっているのだ。
つかまり立ちから始まった赤ちゃんの二足歩行。
やがて歩き、走り、跳び箱を飛んだり、トランポリンで跳ねたりもできるようになる。
これらの動きは、脳と足の間で実に複雑な信号のやり取りが行われている。
一歩を踏み出すたび、大量の情報が神経ネットワークを駆け巡るのだ。
そして連続して動作するのに支障ないように、これまた神経ネットワークが大活躍して情報をやり取りしている。
この膨大な量の情報のやり取りが、脳を活性化させている。
つまり歩き続ける限り、脳は活性化して若く保たれる。
心ときめく
脳を活性化して若く保つ方法はウォーキングだけじゃない。
例えば恋。
人間は恋をすると若返るという。
恋する相手は人間でなくてもいい。
趣味でもスポーツでも、庭に咲く花でもいい。
もちろん異性ならば素晴らしいです(笑)。
とにかく、どんなことでも、興味関心を寄せ、ときめくことは大切だ。
ウォーキングと、プラスアルファで何か(ときめくこと)で、ますます脳は活性化する。
まとめ
興味関心の赴くまま、歩くこと、歩けること。
そして心ときめき、心躍る。
この脳の状態が、いつまでも若々しい脳を保つ上で大切なのだ。
ウォーキングは認知症予防になる【歩くことで脳が若返る】(2−13)
この事実を認識している人は、ほとんどいないのだが。
実は、難しい数式を解いても、脳全体は活性化しない。
ところが意識して歩けば、脳全体を活性化することができる。
分かりやすくいうと、知的好奇心のアンテナを立てながら歩くことで、脳全体を活性化できるのだ。
さらに、歩くことで前向きな気持ちになれる。
幸せホルモンであるセロトニンが分泌され、リラックスして幸福感が増し、自律神経が整う。
結論1:ウォーキングで脳は活性化し、認知症予防になる
結論2:ウォーキングで幸せホルモンが分泌され、前向きに生きる意欲が湧いてくる
物忘れが気になり出したら歩いてみよう!
難しい数式を解いても、脳の限られた一部分しか活性化しない。
しかしウォーキングなら、脳の広い部分が活性化する。
さらに効果的に脳を活性化させるには、知的好奇心のアンテナを立ててウォーキングするといい。
例えば時間帯による太陽の日差しの変化であったり、花の香りを感じながら歩けば脳はフル稼働する。
知的好奇心を満足させながら歩くことで、運動の側面と知的な側面を融合できるのだ。
なので物忘れが気になり出した人は、歩いてみるといい。
体が元気になるだけでなく、脳も若返る。
脳は使わないと衰えていく
体を動かさないと筋肉が衰えるのと同じように、脳も使わないと衰えていく。
脳はネットワークで動いているが、脳のネットワークは使わないと途切れてしまう。
逆に使っていれば、途切れたネットワークも再生する。
使えば新たな配線を作り出し、新たなネットワークが構築される。
歩けば脳は活発に動く。
物忘れもしなくなり、忘れたことを思い出そうと意欲も湧く。
幸福感に包まれて、気持ちが前向きになる。
歩くだけでアイディアが出て、あれもしよう、これもやってみようと思えてくる。
まとめ
脳は使わないと、機能がどんどん衰えていく。
では、どう使い、どう刺激を与えるのがいいのか。
ウォーキングが一番いい。
歩くことに刺激されて、脳は『やる気』になる。
歩けば脳が若返る。
もちろん認知症予防になる。
歩くことが認知症予防になるエビデンスは、山ほどある。
脳が若返るからやる気がでて、やる気が出るから脳が若返るのだ。
ウォーキングでポジティブに!【歩くことで「やる気」が出る】(2−14)
シニア世代と呼ばれる年代になると、元々の前向きなマインドから後ろ向きなマインドに変化していくことがある。
「元々の自分は前向きだったのに、最近は体力が衰えてきたのか、前向きに物事を捉えられなくなったな」
などと自覚することがある。
そんな時は歩いてみよう。
結論:やる気が失せたと感じたら、ウォーキングしてみよう
セロトニンとエンドルフィンの分泌で、前向きな気持ちになる
年をとり色々なことに興味が薄くなる場合、脳の活動低下が原因のことがある。
そんな時は脳の活動低下を疑って、ウォーキングしてみよう。
ウォーキングによって脳内神経伝達物質が分泌され、その影響で心身の健康とアンチエイジングが果たされる。
とりあえず歩くことで、得られるであろう脳への好影響を以下に説明する。
- セロトニンの活性化
- 歩くことで心臓と肺が活発に動き、体内の血液が循環し、セロトニンが分泌され活性化する
- セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分を落ち着かせ、集中力を高める効果がある
- 20分ほど歩くと、脳の前頭葉に酸素が送り込まれ、注意力や思考力、意欲が約13%上昇することが研究で証明されている
- オキシトシン、ドーパミンの活性化も見逃せない
- エンドルフィンの分泌
- 歩くことで緊張が和らぎ、脳内で働く神経伝達物質のひとつである「エンドルフィン」の分泌が高まる
- エンドルフィンは快感をもたらし、前向きな気持ちを感じることができる
歩くことによって、脳内神経物質が分泌されやすい脳内環境を作れるのだ。
だから前向きになれない時は、とりあえず歩いてみてほしい。
まとめ
元々のマインドが後ろ向きなら、それは加齢に伴うものではない。
が、しかし。
「過去の自分から脱皮したい」
「人生100年時代をポジティブに生きていきたい」
「興味関心が薄れた自分をどうにかしたい」
と思うなら。
歩くことから始めてみよう。
家の中でゴロゴロしていては、脳の若さは保てないのだ。
ウォーキングで食事が美味しくなる【歩くことで食欲が湧く】(2−15)
なんとなく食欲がない時は、歩いてみることをお勧めしたい。
歩けば食欲が湧いてくる。
もちろん、空腹になるまでウォーキングするのは大変だ。
エネルギー消費によって食欲が湧くと言っているのではない。
歩くことによって脳の神経細胞が刺激され、食欲が湧くのだ。
結論:ウォーキングで生きる喜びを思い出し、食べて幸せになりたいという欲求が湧いてくる
ウォーキングで食欲が湧く仕組み
これといって具合が悪くないのに、なんとなく食欲がない時がある。
正直に話すと、筆者も加齢に伴って食欲が湧かないことが多くなった。
そんな時はウォーキングをお勧めしたい。
以下に、ウォーキングがどのように効果的かを紹介する。
- 代謝の促進
- ウォーキングは代謝を活性化させる効果がある
- 身体の代謝が良くなると、食べ物を消化しやすくなり、食欲が自然に増す
- ストレス軽減
- ウォーキングはストレスを軽減し、リラックス効果をもたらす
- ストレスが軽減されると、食欲が増しやすくなる
- 血液循環の改善
- ウォーキングは血液循環を良くする
- 良好な血液循環は、胃腸の働きを良くし、食欲を増進させる
- 精神的なリフレッシュ
- 自然の中を歩くことで精神的にリフレッシュされる
- リフレッシュされた状態では、食欲が増進しやすくなる
特に加齢で食欲がなくなっている場合には、脳の活動が衰えている可能性がある。
美味しいものを美味しく食べたい!
美味しいものを美味しく食べたいというのは、大脳新皮質が生み出す意欲という感情と密接に関連している。
お腹が空くというのは視床下部が司り、大脳辺縁系を介して食の欲求として湧き上がる。
これは本能の欲求だ。
空腹を満たしたいという本能だけで行動していると、美味しいものを美味しく食べたいという大脳新皮質のネットワークは、どんどん衰えてくる。
脳のネットワークは使わないと錆びてしまう。
美味しいものを食べたいと思うのは、私たちの知的な感情の動きなのだ。
まとめ
なぜ歩くと食欲が増すのだろうか。
歩くと脳の働きが活発になる。
活発になって楽しい感情が芽生えれば、生きる喜びが湧いてくる。
生きる喜びが湧いてくれば、美味しいものを食べて、もっと幸せになりたいという気持ちが起こってくる。
これは人間として、普通の感情である。
この感情を衰えさせないためにも、衰えてしまった感情を呼び覚ますためにも、歩くべきなのだ。
ウォーキングでダイエット【歩くことで健康を維持する】(2−16)
歩かない人は適正な体重を維持できない。
だんだん太り出して、太り出すと、ますます歩きたくなくなる。
悪循環だ。
歩く人は健康を維持できるから、ますます歩きたくなる。
歩くから健康を維持できると実感し、歩くことが楽しみになる。
良循環である。
結論:健康的な食生活を続けながら、1日30分以上歩けば、健康的な体重を維持できる
健康的な食生活とは?
健康的な食生活のポイントをいくつか紹介しようと思う。
- 朝食を毎日とる
- 朝食をとることで体内時計がリセットされる
- 朝食を抜くと夕食や夜食の量が増え、肥満や生活習慣病のリスクが高まる
- 主食・主菜・副菜を組み合わせる
- 主食・主菜・副菜をバランスよく摂ることで、栄養素のバランスが良くなる
- 多様な食品をとる
- 多くの食品を組み合わせて摂ることで、栄養素をバランスよく摂取できる
- ご飯などの穀類を毎食とる
- 糖質制限に注意しつつ、バランスよく炭水化物を摂る
- 脂質やたんぱく質の過剰摂取も注意が必要
- 野菜は1日350g以上とる
- 野菜には食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富に含まれており、生活習慣病の予防に効果的
- 果物は1日200g程度とる
- 果物には食物繊維や抗酸化ビタミンが含まれている
歩くと『太りすぎ』にも効果がある
良循環になるか、悪循環になるか。
それは脳の働きにも関係がある。
ウォーキングし続ける人は、ウォーキングする快感が毎日、脳に刷り込まれる。
脳は繰り返し快感を求め、ウォーキングしないと気持ち悪いという心の状態になる。
心の赴くまま歩くと、結果的に健康な体重を維持でき、良循環に身を置いていることになる。
逆にウォーキングしない人は、ウォーキングが面倒だと感じている。
脳はウォーキングを不快だと判断し、体重が重くなる。
足の筋肉も衰えて体重も増えているのだから、ますますウォーキングを不快だと判断し、ウォーキングが面倒だと嫌気がさす。
こうなると健康のために歩きたくても歩けなくなる。
まとめ
こうして悪循環に陥るのだが、この悪循環を断ち切れるのは脳以外にない。
今はウォーキングが面倒でも、ウォーキングで楽しかったことを脳が思い出せば、不快でも歩いてみようと判断する。
少しづつでも歩いていれば、脳は歩く快感を思い出す。
これによって良循環のサイクルに乗ることが重要だ。
このサイクルに乗れば、体重は少しづつでも減少に転じるはずだ。
確実に健康的な食生活へ舵を切れる。
歩くことで確実に健康に近づくことは間違いない。
健康的な体重を維持したければ、健康的な食生活を続けながら、1日30分以上を目安に歩いてみよう。
ウォーキングで腰の違和感を解消する【歩けば腰痛が改善する】(2−17)
「歩く習慣が身に付く頃には、腰痛はいつの間にか霧消していた」という話を聞いた。
無理することなく歩く、しかし毎日歩く。
続けることで腰痛改善に効果がある。
もちろん医師と相談の上、許可が出てからウォーキングに取り組んでいただくのが大前提ではある。
結論:医師の指導のもとでのウォーキングは、腰痛にも効果的である
良循環のサイクルで体重が減り、腰痛が改善される
少しづつでも歩き続けていれば、体重が減ってきて、腰痛は改善される。
この良循環で、どんどん腰痛が改善されるという効果が期待できる。
逆に体重が増えれば腰の負担は増す。
腰が痛くて歩かないでいると、ますます体重が増えて、腰痛もひどくなる。
この悪循環を断ち切る必要がある。
無理をしないで歩くことは、腰痛改善に効果的だと考えられる。
腰は、まさに「月(にくづき)」の「要(かなめ)」だ
腰痛は二足歩行を始めた人間の宿命だ。
腰は上半身の重みを支え、運動するときは曲げたり捻ったりする起点となる。
絶えず複雑な動きを強いられ、上半身を支える腰は、人間の要と言っていい。
こんなに大切な役割を担っている腰も、歩かないと骨を支えている筋肉や靭帯が衰える。
筋肉が衰えると骨盤にズレが生じ、腰痛になる。
だから腰痛予防には歩くのが一番。
まとめ
生兵法(なまびょうほう)は大怪我の元。
だから腰痛改善のために歩くなら医師の指導を受けるべき。
医師は症状を見ながら、歩くことを勧めてくれるはず。
一概に、『歩けば腰痛が改善される』などということはない。
その点だけは、しっかり指摘しておきたい。
ただ筆者は
「昔の人は歩いていた。腰痛は、歩かなくなった現代病だ」
「歩かないから脳の活動が悪くなる。認知症予防に歩くべきだ」
「気持ちが塞ぐのは、歩かないから。歩けば気持ちが明るくなる」
と思っている。
ウォーキングから始めよう!【ゆっくり歩くことで高血圧を改善する】(2−18)
「高血圧は放置できない。放置すれば命に関わる病気になってしまう」
という認識が一般的だろう。
命にも関わるが、それだけではない。
最近の研究で、高血圧の人は脳が萎縮しやすい傾向があると分かってきた。
結論:専門医のアドバイスが必要だが、ゆっくり歩き続けることで、高血圧の症状は改善される可能性が高い
高血圧放置のリスク
高血圧を放置すると、以下の病気のリスクが高まる。
- 脳血管障害・脳卒中
- 高血圧が続くと血管がもろくなり、脳に酸素や栄養が十分に供給されず、脳に障害が出ることがある
- 脳梗塞や脳出血などが発症リスクが高まる
- 心疾患
- 高血圧によって心臓の壁が厚くなる心肥大や冠動脈心疾患が起こりやすくなる
- これにより不整脈、心不全、狭心症、心筋梗塞などのリスクが高まる
- 腎不全
- 高血圧が腎臓の濾過機能を低下させ、腎障害を合併しやすくなる
- 腎不全に移行する可能性も高まる
- 高血圧性網膜症:
- 眼底検査で見られる網膜の出血や白い斑点が高血圧性網膜症
- 放置すると視力が落ちるケースもある
もちろん、これだけではないので、
「高血圧は放置しないほうがいい」
と感じていただければと思う。
高血圧の人も歩くといい
高血圧症の改善には、適度な運動と食事療法が効果的だ。
適度な運動として、歩き続けることが最も良いとされている。
歩き続けるというのは、何時間も歩くという意味ではなく、少しづつでも毎日継続的に歩くということだ。
診察を受けてアドバイスする医師も同様のアドバイスをすると思うが、高血圧症の人はゆっくり歩くことが大切だ。
しっかり歩きより、気晴らし散歩にとどめる。
運動する意識で息を切らすようなことのないよう注意したい。
意識的にゆっくり歩き、深呼吸をして酸素を血中にたくさん取り込もう。
少しづつ体質を改善して、高血圧症から脱皮することを目指すべきだ。
まとめ
高血圧は脳の萎縮の原因ともなる。
加齢によって脳が萎縮する危険に加えて、高血圧が追い討ちをかける。
加齢自体は致し方ないが、高血圧が避けられるなら、避けるべきことなのはいうまでもない。
加齢による脳の萎縮については、脳の血流が減少することが原因とされる。
高血圧症による脳の萎縮も、脳の血流の減少が関連があると指摘する医師もいる。
高血圧症は脳の老化にも関係する、恐ろしい病気なのだ。
ゆっくり歩くと血液の中に酸素をたくさん取り入れられる。
ウォーキングを毎日の習慣にすることで、体質改善を目指したい。
ウォーキングの効用で禁煙をサポートする【タバコがやめられないなら歩こう】(2−19)
喫煙によるニコチン中毒は、医師の治療を必要とする病気という考え方が一般的になってきている。
禁煙を考えている人は、医師に相談し、治療することを強くお勧めする。
結論:禁煙するなら、医師のアドバイスを受けながらウォーキングすることを推奨する
ウォーキングで禁煙できる理由
禁煙をサポートする有酸素運動として非常に効果的なのが、ウォーキング。
ある研究では、15分の早歩きを行ったことで、離脱症状や喫煙欲求を抑え、次にタバコを吸うまでの時間を延ばす効果があることがわかっている。
長く歩く必要もないので、タバコを吸いたくなったら外に出て、気分転換もかねながら歩くことをお勧めしたい。
禁煙できない仕組み
脳は生命を維持し、知的活動を行う総司令部なので、異物が入り込まないような仕組みになっている。
その仕組み(関門)を突破して脳に到達してしまう異物が、麻薬や覚醒剤などの薬物と、ニコチンだ。
タバコに含まれるニコチンは血液に溶け、関門を突破して、脳へダイレクトに作用する。
どのような作用をもたらすのか。
快感物質であるドーパミンを増やす作用があるのだ。
タバコを吸うと気分がスッキリするとか目がさめるのは、全てドーパミンがなせる技。
脳はこうした快感に弱く、依存症になりやすい。
喫煙が習慣化すると、ドーパミンはニコチンの刺激がないと生成されなくなってしまう。
極端なことを言うと美しい景色を見ても感動できなくなってしまう。
景色を眺めながら一服し、それから景色を堪能するという、喫煙しない人にとっては不可解な行動をしなければならなくなる。
さらに喫煙は血管を収縮させるので、大量の酸素を必要とする脳に、十分な血液が供給されない弊害もある。
だから医師のアドバイスを受けながら禁煙すると同時に、ウォーキングを実施すべきなのだ。
まとめ
脳の若さの維持にとって、タバコは大敵。
もしも歩いていて、味気なさを感じるとしたら。
ニコチンに依存してドーパミンが分泌されにくくなっている脳の状態を表しているのかもしれない。
そう思って禁煙する気持ちを高め、ニコチンに依存している脳から脱却すべきなのだ。
コチンに依存している脳から脱却すべきなのだ。
ウォーキングとスマイル【楽しく笑いながら歩く】(3−20)
何かをしながら歩く、ながらウォーキング。
歩くだけではつまらないという人に向けた提案だ。
歩くことに付加価値をつける歩き方とも言える。
まず最初の提案は、楽しく笑いながら歩くこと。
結論:友人たちと楽しく笑いながら歩くことで、脳は活性化する
楽しく笑いながら歩く
楽しく笑いながら歩くことができれば、それが一番多くの情報を脳に届け、脳を活性化させる。
ただ、一人で歩いているときには気をつけた方がいい。
傍目には不気味だろう。
何人かで歩いているときには自然だし、これは間違いなく楽しい。
笑っているとき、人間らしさを作る脳、大脳新皮質が活発に動いている。
つまり、笑いは人間らしさの極みだとも言える。
犬や猫は笑えない。
チンパンジーは、かろうじて笑い顔を作ることはできる。
しかし人間のように、豊かな表情で笑うことはない。
人間は笑顔で話しているだけでも、笑顔の表情を微妙にかえ、驚きや興奮や静かな喜びを表現することができる。
人間だけが発達させることができた、大脳新皮質のなせる技だ。
筆者は
「歳をとると表情が乏しくなる」
などと言われないように、いつも笑っていられるような心情でウォーキングしている。
それには友人と一緒にウォーキングするといい。
時間を約束して毎日の習慣にするのは大賛成だが、どこか公園に出かけてウォーキングしようと誘うのもいい。
友人が誘いに応じてくれたら、それをきっかけにして
「毎日、少しづつでも歩いて、ウォーキングイベントに一緒に参加してみようよ」
などと誘うのも楽しい。
まとめ
脳の活性化にはいろいろな方法があるが、ウォーキングもその一つ。
特にいいのは、友人や気のおけない知人や仲間達との楽しいウォーキングである。
自然と笑みが溢れて、四方山話に花がさく。
歩いていると気分が爽快になり、ちょっとしたきっかけで笑みが溢れる。
刺激のない生活で脳は錆びていく。
脳が老けてしまわぬように、楽しく笑いながら歩こう!
ウォーキングとミュージック【音楽を聴きながら歩く】(3−21)
好きな音楽を聴きながら歩く人がいる。
友人もその一人で、どうしてそうしているのか聞いてみた。
音楽を楽しみながら歩くと、意識が自由になって、違った視点で物事を考えられるようになるとのこと。
筆者はスタンドFMを聴きながらウォーキングしているが、少なくとも脳が活性化していることは間違いないと感じている。
なぜならウォーキング中のインプットの方が、普段より情報が頭にスッキリと収納される実感があるから。
結論:ウォーキング中は脳が活性化しているので、音楽が好きな人は音楽をより楽しめ、インプットする人は通常より効果が増す
音楽好きな友人の話
友人は介護士をしているのだが、夜勤もあり、勤務が不規則なため、毎日決まった時間にウォーキングできない。
なので帰宅時に必ずウォーキングを取り入れる工夫をしているそうだ。
最寄り駅の一駅前で下車し、ウォーキングしながら自宅へ帰るのだという。
その時は好きな音楽を聴きながら、気分を上げてウォーキングしているという。
道路からの喧騒を遮断して、夜勤明けの眠気もウォーキングで吹き飛ばして、元気よく歩くという。
夜勤明けでダラダラしているより、よっぽど調子がいいと。
しかし警笛や、必要な音が聞こえず危険なことがないかと心配してしまう。
友人は
「慣れた道だから大丈夫」
という。
好きな音楽に浸りながら歩いているが、聴覚を音楽に奪われる分だけ、視覚は感覚が研ぎ澄まされるとも。
ヘッドホンをつけないで歩いている時より、注意深く物事を見ている気がすると。
確かに夜勤明けで睡魔と戦いながら歩くより、安全かもしれないと筆者は思ったが、積極的にお勧めできないとも思う。
筆者は田舎道をスタンドFMを聞きながらポールウォーキングしている。
普段は1.5倍速が聞き取れる限界だが、ウォーキングしながらだと2倍速でも聞き取れる。
間違いなく、ウォーキングが脳を活性化していると実感する。
まとめ
郊外に住んでいて、車が通らない道を選んでウォーキングするなら、音楽を楽しみながら歩いても危険は伴わない。
このような素敵な環境ならば、積極的に音楽を聴きながらウォーキングしても大丈夫かもしれない。
筆者がインプットしながらウォーキングできるのも、郊外の一軒家で、田んぼの畦道を歩いているからできることだ。
もし都会に住んでいるなら、歩いて公園へいき、公園で音楽を楽しむのもいいと思う。
公園のベンチに座って、風に吹かれながら音楽を聴く。
音楽を聴きながらお気に入りの水筒を取り出し、お気に入りの飲み物で水分補給をしながらゆっくりとした時間を過ごす。
「あの素敵な公園へ行って、好きな音楽を楽しもう」
と思ってウォーキングをしている時、すでに脳は幸福感に包まれている。
こんな幸せに包まれているなら、脳も活性化しないはずはないと思う。
ウォーキングとハミング【ハミングしながら歩く】(3−22)
筆者は学生時代、山岳部だった。
体育会の大学山岳部は、合宿中でも逃げ出して下山したくなるほど、本当に厳しい山登りが多かった。
しかし合宿が終わり、下山したらすぐに山が恋しくなる。
同じ山の同じルートを、今度は個人山行で登る。
「同じミスはしないよう、訓練だ。トレーニングを繰り返し、楽しんで頂上まで到達するぞ」
などと意気込んで登る。
一般の人から見れば、ほとんど狂気である。
そんな狂気の中で山を登っている時、筆者を支えたのはハミングだった。
結論:笑うのと同様、ウォーキングしながらのハミングは脳を活性化させる
自然にハミングしていることを止める必要はない
気分よく歩いている時、気がついたら、ふと歌を口ずさんでいることがある。
こんな時は脳がリラックスしている証拠。
気の向くまま、歌を歌いながらウォーキングすればいい。
止める必要は全くない。
脳が自然にしたがっていることだと認識して、大いにハミングすればいい。
でも反論が聞こえてくる。
「街中で歌を歌うのは恥ずかしいよ」
と。
大丈夫。
街では、ハミングが出るところまでリラックスするとは考えずらい。
心身ともにリラックスしていて、気持ちが昂る環境でなければ、ハミングが出ることはないからだ。
逆に考えると、誰かと一緒に歩いていて、その人がハミングを始めたら、その人はよほどリラックスしていると考えて間違いない。
そしてお互いが、本当にリラックスできるような間柄だと確認できる。
例えば夫婦で散歩している時、連れ合いがハミングを始めたら。
よほど楽しんでいると考えて間違いない。
自分でも試してみよう。
夫婦や仲の良い友達と歩いている時、ハミングしてみると、ますます楽しくなるに違いない。
まとめ
一人で気分よく歩いている時、小さな声で好きな曲をハミングしてみるといい。
笑うのと同様、ハミングしているうちに気分が乗ってきて、大きな声で歌いたくなるはずだ。
これも止める必要はない。
声に出して歌うと気持ちいい。
気持ちいいことをして、脳に刺激を与えることが重要。
身をもってハミングが脳に与える効用を体験することが大事なのだ。
ウォーキングと思索【ながら歩きの勧め】(3−23)
俳句が好きなら吟行してみよう。
創作しながらのウォーキングは脳を活性化する。
吟行の敷居が高いと感じる人は、自分との対話を楽しみながらウォーキングしてみては?
吟行したり、自分と対話するには言語化が必須。
言語化により、脳は活性化する。
結論:言語化しながらのウォーキングは脳を活性化させる
言語化しながらウォーキング
ただ歩いているだけでは、脳に届く情報は少ない。
脳に届く情報が少なければ、脳の活性化の程度も少なくなる。
脳に届く情報を増やせば、それだけ脳は活性化する。
そのためには情報収集のアンテナを立ててウォーキングする必要がある。
例えば自然に興味がなければ、美しい自然の散策路を歩いていても、情報は脳を素通りして消えてしまうだろう。
だから脳を活性化するためには、興味関心をもって散策路を歩く必要がある。
自然に興味関心を向けながらウォーキングする。
要するに、思索しながらウォーキングだ。
思索しながらウォーキングが脳を活性化させるのだ。
吟行をしてみよう
自然の中を歩いたり、名所旧跡を訪ねながら俳句を作ることを吟行という。
吟行には、『歩くこと・観察すること・考えること・言葉に置き換えること』など、脳を活性化させる要素が凝縮されている。
脳を活性化するのが目的なら、自己流でも構わない。
チャレンジすることが、脳の老化の予防には大切なのだと思う。
とはいえ筆者は、吟行というより記録をつけながら歩いている。
記録をつけないと、
「さあ、執筆しよう!」
の段階で、歩きながら考えたこと、そのきっかけとなる風景や景色、季節の移ろいなど執筆するのに重要なことを忘れてしまっている。
自分と対話しながら歩いてみよう
筆者は友人と話しながら歩くのも好きだし、一人で歩くのも好きだ。
若い頃は単独行(一人で山登り)は好きではなく、山岳部の仲間と一緒に山に登るのが好きだった。
今は主に一人でウォーキングを楽しんでいる。
楽しみ方はそれぞれ、若い時と今と今後、同じ人でも違うけれども、どちらにしても良さがある。
筆者の場合、単独行をしたい時は非日常を体験したい時、だろうか。
友人と話しながらウォーキングしたい時は、モヤモヤした気持ちを整理したい時、人と話したい時など。
例えば、筆者はウォーキング中はいつでも、非日常のアンテナを張っている。
どんなことに非日常を感じるのかのアンテナを張っていないと、日常の風景に紛れ、何も感じずに通り過ぎてしまう。
なので非日常を体験したいなら、言語化するつもりでのアンテナは必須。
例えばモヤモヤした気持ちを整理するにも、言語化は必要だ。
言語化の過程で、モヤモヤは霧消する。
そして言語化の過程で、脳は活性化する。
まとめ
普段の生活の中では、自分を見つめ直す機会は滅多にない。
「忙しいから」
と言い訳をしていては、心身ともに老化するばかりだ。
暇な時間があっても、歩こうと思う人は稀だ。
通勤の行き帰りを工夫するなどして積極的に歩く時間を作り、ながらウォーキングし、思索すべきなのだ。
ウォーキングとカメラ【撮影しながら歩く】(3−24)
一眼レフカメラをもって山歩きする山岳部の後輩がいる。
「カッコいいなぁ」
と思いつつ。
「山で撮影したカメラ、家に帰ってからのメンテナンスが大変そう」
などと思って、山にカメラを持参したことはなかった。
今は
「あの時、撮影しておけば、写真を見るたび当時を思い出すこともできたろうに」
と残念に思う。
結論:歩きながらデジカメになんでも撮影し、パソコンに記録を残すことで、脳は活性化する
観光地を写真撮影しながら歩く
旅行に行った時の楽しみは、知らない街を歩くことだ。
歩いてみなければ、その街の本当の良さは分からない。
車で通り過ぎるだけでは分からない、その街の良さが必ずある。
それを見つけることが楽しみなのだ。
例えば観光地の見どころをタクシーで回ったとしても、感動は少ないのではないだろうか。
ガイドブック片手に、またはスマホで情報収集しながら苦労して歩いて、実際に風や匂いを感じ、感動を味わうことでこそ脳は活性化する。
そんな時、デジタルカメラでたくさん写真撮影し、メモがわりにする人も多い。
筆者は写真撮影をメモがわりにすることはしないが、何枚も撮影して必要なものだけ残せるというのは、デジカメの魅力だと思う。
こうして撮影した写真を分類してパソコンに記録として残せば、旅の思い出として活用できる。
かつての筆者は、デジカメから写真をパソコンに取り込んで管理するのが億劫だった。
同じように感じる人もいるのではないだろうか。
しかし、『たかが道具だ』と思って使ってみることをお勧めしたい。
私たちの脳は道具を使いこなすことで進化してきた。
面白く歩くための道具だと思って使い、使いこなせるようになれば、脳の活性化に寄与したと言えるはず。
観光地を地図を見ながら歩く
観光地を歩くときは観光協会で地図をもらって歩こう。
この地図を見て、街の中をさまよい歩くのだ。
ごく大まかな地図だ。
宣伝したい店が強調されていたりして正確さに欠ける地図も多いが、それで大丈夫。
むしろ、そんな地図を頼りに歩くのが楽しい。
もちろん地図の解読に脳はフル活動し、活性化しているはずだ。
大まかな地図で大丈夫、山ではないから遭難したりしない。
安心して横道や路地に迷い込もう。
読図の能力や方向感覚を鍛えるつもりでチャレンジしてほしい。
まとめ
景色の良いところを車で走り回るのではなく、景色の良いところに車を止めて、歩いて観光するなら脳は活性化する。
郊外でもいいし、自然の中でも観光地でもいい。
自分の足で歩くことによって、素晴らしい景色が脳に届き、感動と一緒に脳に記憶される。
私たちの脳は歩くスピードで記憶が残るようにできている。
だからドライブ中でも車を止めて歩いてみるといい。
感動的な景色が記憶に残る、いいドライブになるはずだ。
ウォーキングと四季【季節を感じながら歩く】(3−25)
季節の風を感じながら歩くのが好きだ。
麗らかな春の風もいいし、夏の早朝の爽やかな風もいい。
天高く晴れる日の秋風もいいし、冬の向かい風に立ち向かうのもいい。
どんな季節の風も、歩いているうちに楽しめるようになる。
味わい方はその人次第だが、どの季節の風も
「味わってみよう」
と思う好奇心があれば、脳は衰えない。
結論:季節を味わう気持ちでウォーキングすれば、脳は衰えない
雲を観察しながら歩く
物心ついた時から、空を眺めて雲を観察していた。
形がどんどん変わる、ゆっくり変わる、高いところ、低いところにある雲。
全く飽きることがなかった。
雲を眺めるうち、気象に興味を持ち、天気図を書くようになった。
中学1年の時、夏休みを通して作り続けた天気図を夏休みの宿題として提出したら、簡単に入賞した。
山岳部に入ったのも
「あの空に浮かぶ雲を、近くから観察したい」
と思ったからだ。
山から観察する雲は、本当にすごかった。
数メートル上を雲が通り過ぎたり、眼下に雲を眺めたり、自分自身の周りを雲が覆うこともあった。
山の魅力は、非日常を味わえる点にある。
山の天気は変わりやすい。
雲、そして気象。
山は自分にとって、とても魅力的な場所である。
山に行けなくても、雲が観察できる場所はいくらでもある。
そして四季折々、雲の形にも特徴がある。
短時間に、または季節によって、変幻自在に形を変える雲を眺めながら歩くのは、非常に興味深く楽しいウォーキングになる。
花を観察しながら歩く
花が好きな人なら、四季折々の花を楽しみながら歩けばいい。
花は、基本的には一年に一回しか咲かない。
とすれば、花の咲く季節によって、歩くルートを変える方が楽しめる。
年に一回しか出会えない、年に一回しか観察できないと思うと、花を見る目も違ってくる。
「もうすぐ咲きそうだな」
とか
「もうすぐお別れだ、来年までグッドバイ」
や
「去年は花が早かった。今年はどうだろう」
などと思いながら歩けば、脳が活性化することは間違いない。
季節の花に自分のアンテナが向くと、意外にたくさんの花が咲いていることに気付くはず。
そして
「知らない花が多いなぁ」
と思ったら、調べてみてほしい。
いや、花ばかりではない。
四季折々の木や葉の様子にも心惹かれる。
心惹かれたものを、すかさず調べる。
グーグルで写真を撮って検索すれば簡単だ。
興味はどんどん広がっていき、あれもこれもとなっていく。
そうなれば脳が老化する暇などなくなるはずだ。
まとめ
何か一つでも興味が湧くと、四季を通じて歩くのが楽しくなる。
四季の移ろいを、どう楽しむのかは個人の自由。
「アンテナを立て、自分なりの楽しみ方を見つけて、季節を楽しむウォーキングができればいいな」
と思っている。
あれこれ目移りするのも構わない。
一つのものを極める必要もない。
自由にウォーキングを楽しんでいただきたい。
【参考文献】
・長尾和宏『認知症は歩くだけで良くなる』山と渓谷社
・長尾和宏『病気の9割は歩くだけで治る!』山と渓谷社
・金哲彦『確実に早くなる!体幹ランニング』講談社
【参考にしたサイト】
・NPO 認知症予防サポートセンター
・『ポールウォーキングが大好きだ!』Byこちかずさ
・日本ポールウォーキング協会 NPWA
・スクエアステップエクササイズ協会 SSE