- 認知症は『歳のせい』だけではない(1−01)
- 認知症予防にウォーキングしよう!(1−02)
- 認知症になりやすい人の特徴5選(1−03)
- 【認知症の基礎】四大認知症とは?(1−04)
- 【認知症の基礎】軽度認知障害(MCI)とは?(1−05)
- ウォーキングでメタボを解消しよう!(2−06)
- ウォーキングでロコモを予防しよう!(2−07)
- よく眠るために、よく歩こう!シニアが睡眠の質を向上させる方法3選(2−08)
- シニアに睡眠薬を勧められない理由3選(2−09)
- 認知症には、ウォーキングで対抗すべし!(2−10)
- 『脳で歩く』って言われて納得できる?納得できる理由3選(2−11)
- 認知症予防にリフレーミング!【認知症になりやすい性格の人3選】(2−12)
- 歩けば幸せホルモンで楽観脳になる!【認知症予防にウォーキングで挑む】(2−13)
- ウォーキング時に注意すべきこと3選【シニア向け】(2−14)
- 【健康になるウォーキングを実践しよう】奇跡の研究と謳われた中之条研究のポイント3選(2−15)
認知症は『歳のせい』だけではない(1−01)
認知症になるのは歳のせいばかりではなく、ベースに糖尿病が隠れている場合が多いです。
ウォーキングと食事療法に取り組めば、糖尿病は寛解し、認知症予防の可能性を高めることができます。
結論:糖尿病を予防することで、認知症を予防しよう!
65歳を超えると、4人に1人が認知症
厚生労働省は2025年には、認知症の方は700万人を超え、認知症予備軍の方も加えると1300万人にも達すると推計しています。
要するに65歳を超えると、4人に1人は認知症かその予備軍になるということです。
ある認知症医療の第一人者は、講演で「近い将来、65歳以上の6割が認知症になる」とおっしゃっていました。
認知症が増えている原因
糖尿病になると認知症になるリスクが高まることが明らかになっています。
認知症が増えている原因は、ズバリ、『糖尿病が増えている』のが原因です。
歩かない生活が糖尿病を増やす
2型糖尿病の場合、炭水化物の取りすぎと、歩かないことが糖尿病の原因です。
糖尿病の治療は原因の反対で、ご飯やパンなどの主食と甘いものを減らすこと、1日8,000歩をウォーキングすることが土台となります。
脳血管性認知症
糖尿病のために血糖値や、血中インスリン濃度が高い状態が続いていると、動脈硬化が進行してしまいます。
その結果、脳梗塞を引き起こし、認知症を引き起こしてしまいます。
アルツハイマー型認知症
大脳が萎縮すると同時に、脳内に『アミロイドβ』というゴミが溜まってしまうことが原因です。
このアミロイドβというゴミを分解してくれるのが、インスリンを分解する酵素なのです。
ところが高血糖状態が続いてインスリンが高濃度だと、インスリンを分解するので精一杯で、アミロイドβは分解が不十分で脳内に残ってしまいます。
というわけで糖尿病の方は脳内にゴミが溜まりやすく、アルツハイマー型認知症になりやすいのです。
糖尿病は絶対に放置しない!
糖尿病と認知症の関わりについては、まだ解明されていなことも多いですが、糖尿病を放置しないでください。
警鐘を鳴らす意味で、認知症になるリスクについてもインプットしていただいて、ウォーキングの必要性について考え、モチベーションを維持してください。
まとめ
認知症になるのは歳のせいだけではありません。
年を取ったら避けられないと考えている人が多いのですが、実は糖尿病が隠れていることが多いのです。
食事と運動という非薬物療法に取り組み、糖尿病を防ぐことで、認知症を予防しましょう!
認知症予防にウォーキングしよう!(1−02)
先日、かつての会社の同僚が若年性認知症と診断されました。
65歳未満で認知症を発症する若年性認知症の患者さんは、全国で4万人ほどいらっしゃるそうです。
認知症はお年寄りの病気と思っている方が多いと思いますが違います。
若年生認知症の方でなくても、誰でも、もちろん筆者も。
20代から認知症の芽が育ち始めているようです。
結論1:認知症予防に『早すぎる、若すぎる』はない
結論2:認知症予防にウォーキングしよう!
物忘れなの?それとも認知症?
よく言われるのが
- 「昨夜の夕食、何だったかな?」➡️物忘れ
- 「昨夜の夕食、食べてない!」➡️認知症
という区分。
要するに、行動したことや経験したこと、そのものの記憶がごっそり全て抜け落ちてしまうのが認知症で、単なる物忘れとは違う、という見解です。
しかし筆者は、物忘れから認知症へ、グラデーションで進行していくと考えてます。
なので物忘れの段階から認知症予防に取り組むべきだとの立場です。
もちろん、認知症と単なる物忘れとは違います。
しかし、「自分は物忘れの状態だから、大丈夫」と考え、対策しない方がいることを懸念しています。
物忘れの延長線上に認知症がある
アルツハイマー型認知症に特徴的なアミロイドβやタウ蛋白と呼ばれる脳内のゴミは、認知症の始まる20年前から蓄積が始まっているとされています。
そういう意味で
「記憶力が低下したなー」
と感じる40代頃から、認知症が始まっているとも考えられます。
まとめ
筆者はウォーキングが認知症予防になるとの立場です。
ここまで説明してきた通り、認知症の症状が出てきたのが70歳代でも、その始まりは40歳代からと考えられます。
ということは、認知症は若い人たちにも他人事ではないですし、若いうちから対策することが非常に有効だと考えられます。
『ウォーキングで認知症の対策を!』
というスローガンは、認知症が気になるシニアの皆さんだけでなく、若い方にも取り入れてほしい思っています。
認知症になりやすい人の特徴5選(1−03)
「認知症になるかどうかは、将来、その時になってみないと分からない」
そう思っていませんか?
最近になり、認知症になりやすい人の特徴がわかってきました。
結論:糖尿病の方、喫煙の習慣のある方、歩幅が狭い方、歩くのが遅い方、歩く時の重心が揺れる方は認知症になりやすい
糖尿病と喫煙について
糖尿病は生活習慣病の代表格ですが、糖尿病があると認知症になりやすい。
糖尿病は認知症のリスクを上げる第一の要因です。
喫煙はさまざまながんのリスクを上げることは有名ですが、動脈硬化を起こして血の巡りを悪くするので、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを上げるほか、認知症にもなりやすくなります。
喫煙者は非喫煙者の2倍も認知症になりやすいというデータがあります。
さらに1日40本も吸っているヘビースモーカーは、非喫煙者の3倍も認知症になりやすいというデータもあります。
認知症になりたくなかったら、禁煙にチャレンジしてください。
認知症になりやすい歩き方
- 歩幅が狭い
- 歩く速度が遅い
- 重心が揺れるように歩く
上記のような歩き方は、認知症になりやすいというデータが、国内外で複数出ています。
東京都健康長寿医療センター研究所が群馬県と新潟県に住む高齢者を対象に行った研究によると、歩幅が狭い人は歩幅の広い人に比べて、認知機能が低下するリスクが3倍高かったそうです。
まとめ
普通に考えて、歩くって、足で歩いていると思いますよね?
でも実際は、『頭で考え、歩いている』のです。
その意味で脳で歩いていると考えて、差し支えないです。
なので脳の機能が低下すると、歩き方にも影響が及びます。
歩き方が悪くて認知症になりやすいとしたら、改善したいですよね?
歩き方を改善して、認知症予防に取り組んでください。
【認知症の基礎】四大認知症とは?(1−04)
認知症というのは、
『脳の細胞が少なくなったり働きが悪くなることで、記憶や判断力が失われる病気』
のことを指します。
認知症と診断するためには、最低でも問診、頭部CT、血液検査という3つの検査が必要です。
頭部CTや血液検査が必要な理由は、
『認知症に似た病気を除外するため』
です。
結論:四大認知症と呼ばれる、アルツハイマー型、レビー小体型、ピック病、脳血管性認知症の4つで、認知症の9割以上を占める
認知症は、一つの病気ではない
認知症状態を引き起こす原因には数十種類あります。
この事実はあまり知られていませんが、一方、四大認知症で9割以上を占めているのも事実です。
認知症と診断されるもののうち、半数弱がアルツハイマー型、レビー小体型と脳血管性がそれぞれ2割程度、ピック病が1割程度です。
アルツハイマー型認知症
大脳の萎縮や脳内にアミロイドβが溜まった結果、脳内の神経細胞が次第に壊れてしまう病気です。
この病気になると、記憶力が低下したり、日常生活での判断力が失われたりします。
レビー小体型認知症
脳の神経細胞に「レビー小体」と呼ばれる異常なたんぱく質がたまり、神経細胞の働きを妨げる病気です。
この病気になると、次第に記憶力や判断力が低下し、幻覚(見えないものを見ること)やパーキンソン症状(手の震えや歩行困難など)が現れることがあります。
脳血管型認知症
脳の血管が詰まったり出血したりして、脳の神経細胞が壊れることで記憶力や判断力が失われる病気です。
記憶力の低下や判断力の喪失が見られ、歩行障害や感情失禁、言語障害などが現れることもあります。
ピック病
前頭側頭型認知症とも呼ばれる認知症で、脳の前頭葉や側頭葉が萎縮することで引き起こされます。
特に40~60代の比較的若い世代で発症することが多い病気です。
初期の頃は記憶力がはっきりしていることが多い一方、穏やかだった人が声を荒らげるようになったり、別人かと思うほどに性格が変わってしまうことがよくあります。
まとめ
アルツハイマー型がずっとアルツハイマー型かというと、そうでもありません。
レビー小体型に移行することもありますし、ピック病を合併することもあります。
要するに病型はグラデーションであり、時の経過とともに変化していく、と捉えた方が良さそうです。
【認知症の基礎】軽度認知障害(MCI)とは?(1−05)
軽度認知障害とは
『認知症の一歩手前の状態』
のことを指します。
要するに、認知症と正常な状態の狭の状態のことを表す言葉です。
この認知症の前段階というのは医学用語がありまして、MCIと呼びます。
症状が固まって認知症になってしまう前に対策することで、元の状態を維持できる可能性は十分にあります。
結論1:認知症は元には戻らないが、MCIの人は元の状態に戻ることがある
結論2:認知症を治す薬はないので、もしもの時はすぐに対策を!
MCIの気になるサイン
上記のサインは、もしかしたら認知症の前ぶれかもしれません。
もちろん人間の脳は少しずつ衰えていくものなので、ある程度の範囲であれば、老化で片付けられる話ではあります。
しかし明らかに同じ話をする回数が増えたという場合は、MCIが進行している可能性もあります。
単なる物忘れでショックを受ける必要は全くありません。
しかしご自身やご家族の方で、こういった症状が繰り返されるなら、少し注意が必要かもしれません。
もしもの時に、すぐに対策を!
抗認知症は、どの薬も根本的に認知症を治すものではありません。
老化の進行を抑える目的で処方されますが、薬の効果が期待できるのは3割程度とも。
一方で薬の副作用で暴れたり、怒りっぽくなったり、むしろ症状が悪化する人もいます。
- ウォーキング
- 食事(栄養)
- 環境(コミュニケーション)
- 脳トレ
- 薬(抗認知症薬)
上記は、筆者が考える認知症予防に対応する順番です。
もちろん医師と相談のうえで優先順位は決めるべきですが、薬については
「必要な時に必要なだけ、最小限度で使うべき」
と考えています。
まとめ
認知症の一歩手前の症状MCIの症状というのは非常に多彩です。
しかし今回紹介した症状があったからといって悲観はしないでください。
最初に紹介したように、MCIの状態は元に戻ることもありますし、認知症という病気は誰もが人生の中で向き合わなければいけないことが多い病気です。
だからこそ、前向きな気持ちを持って、認知症の前ぶれと向き合って欲しいと思います。
認知症予防についても、もちろん早いに越したことはありません。
しかし症状が出てからでも
- 家族でウォーキングの習慣を身につける
- バランスのいい食事に気をつける
- 夫婦で認知症という病気について学んだり、向き合う
上記は掛け替えのない貴重な財産になると思いますし、何より健康につながる大切な習慣です。
正しい知識は身を助けます。
これからも一緒に学んでいきましょう!
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ウォーキングでメタボを解消しよう!(2−06)
歩くことは、認知症を遠ざけてくれます。
「なぜ歩くことが認知症予防に効果的なのか?」
特にメタボとの関連について、お伝えします。
結論1:メタボで軽度認知障害(MCI)の方は、認知症に4倍なりやすい
結論2:ウォーキングでメタボを克服することが、認知症予防の最善手
メタボは歩くことで克服できる
メタボリック・シンドロームは、内臓脂肪が蓄積された状態に加えて、高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)のうち、二つ以上を合併した状態を指します。
簡単に言うと、お腹がぽっこり出ている状態で、血圧や血糖、脂質のバランスが乱れている状態です。
糖尿病だけでなく、高血圧や高脂血症も血管を老化させるので、脳血管性認知症を引き起こします。
また内臓脂肪でお腹がぽっこりの方は、アルツハイマー型認知症を引き起こすアミロイドβを分解する酵素(インスリン分解酵素)の働きが悪くなります。
つまりぽっこりお腹の方は、脳内のアミロイドβが溜まりやすいのです。
メタボだと認知症になりやすい
シンガポールでの研究
- メタボの方は、メタボでない方に比べて1.67倍、軽度認知症害(MCI)になりやすい
- MCIから認知症に進行する割合は、メタボの方の方が4倍以上高い
アメリカでの研究
- 『高血圧、糖尿病、心疾患、喫煙』という危険因子を多く持つほど、アルツハイマー型認知症を発症しやすい
- 3つ以上の危険因子を持っていた方は、持っていなかった方に比べて3倍以上、認知症を発症する割合が多かった
まとめ
メタボのベースである内臓脂肪は、減らすのが容易な脂肪なので安心してください。
いつでも減らせると言っていい。
普通預金に例えられる程です(いつでも下ろせるから)。
例えば断食をして最初に減るのは内臓脂肪です。
内臓脂肪を減らすには、運動と食事が基本です。
具体的に言えば、『歩くこと』と『炭水化物を減らすこと(糖質の摂取を制限すること)』が重要です。
ウォーキングでロコモを予防しよう!(2−07)
ロコモ(ロコモティブシンドローム=運動器症候群)は、足腰の弱さや関節の痛み、筋力の低下などが原因で、移動機能が低下する状態を指します。
運動器とは、体を動かすときに使う器官のこと。
筋肉・骨・関節などのことです。
運動器のいずれかに障害(変形性関節症など)が起こると、ロコモがさらに進行します。
ロコモは、放置すると要介護や寝たきりに。
結果的に脳への刺激の少ない生活になり、認知症を発症しやすくなります。
結論1:ロコモだとメタボに、メタボだとロコモになりやすい
結論2:ロコモもメタボも認知症になりやすい
メタボとロコモと認知症の関係性について
- メタボだと認知症になりやすい
- ロコモだと認知症になりやすい
- メタボだとロコモになりやすい
- ロコモだとメタボになりやすい
メタボの方は、ウォーキングさえ「はあはあ」と息が荒くなり、ますます運動が億劫になり、ロコモへ向かう傾向があります。
ロコモの方は、筋肉量が少ないから歩くのさえキツくなって、運動しない。
運動しないからメタボへ一直線です。
要するに
「メタボだとロコモになりやすく、ロコモだとメタボになりやすい」
そして
「ロコモもメタボも、両方とも認知症になりやすい」
ロコモ予防とメタボ予防と認知症予防は、同時に行うべきなのです。
ロコモを予防するには?
ロコモの予防には
「ロコトレ(ロコモーショントレーニング)」
が効果的です。
日本整形外科学会が推奨するロコトレは、方脚立ちとスクワットの2つだけの運動です。
- 片足立ち:
- バランス能力を養うための運動です。
- 左右とも1分間で1セットを1日3セット行います。
- 支えが必要な場合は、机に手や指をついて行います。
- スクワット:
- 下肢の筋力をつけるための運動です。
- 足を肩幅に広げて立ちます。
- お尻を後ろに引くように、2~3秒かけてゆっくりと膝を曲げ、元に戻ります。
- スクワットができない場合は、イスに腰かけて机に手をついて立ち座りの動作を繰り返します。
上記のロコトレも効果的ですが、ウォーキングも効果が高く、気晴らしにもなるので筆者はウォーキングを推奨しています。
まとめ
足腰に自信がなくなってくると、散歩も外出も控えてしまいがち。
そんな自分と決別し、意識的にウォーキングに出かけましょう!
日々ウォーキングしていた自分に、将来の自分は拍手を送ることでしょう。
よく眠るために、よく歩こう!シニアが睡眠の質を向上させる方法3選(2−08)
睡眠に問題があると認知症になりやすい、と言われています。
例えばアルツハイマー型認知症の原因とされるアミロイドβは、寝ている間に少なくなることがわかっています。
つまり睡眠中に脳内で掃除が行われているのです。
そもそもシニアになると、睡眠に問題を抱えてる方が多いです。
睡眠の問題を解決することは、認知症の問題を解決する糸口になると考えられます。
結論:シニアが睡眠の質を向上させるには、①しっかり歩く、②朝日を浴びる、③睡眠時間を短くする
シニアの不眠の原因は、昼間の運動量が少ないから
シニアが睡眠障害を起こしやすい理由は様々です。
しかし筆者が考える一番の理由は、昼間の活動量が少ないこと、特に運動量が少ないことが原因だと思っています。
「シニアじゃなくたって、誰だって同じだよ」
そういう声が聞こえてきそうですが、シニアの場合は特に運動量が減っていることが原因のことが多いです。
シニアは意識的に、よく歩くことが必要です。
朝日を浴び、深呼吸してウォーキングできるならベストです。
5分でも朝日を浴びれば、体内時計がリセットされますから。
朝日を浴びれない場合でも、午前中にウォーキングして欲しい。
起床後4時間以内にウォーキングすることで、不眠は改善されるはずです。
よく寝るシニアは認知症になりにくい
睡眠中に脳内で掃除が行われている!
- ワシントン大学の研究で、マウスの睡眠を妨げると、アルツハイマー型認知症の原因とされるアミロイドβが脳内に蓄積することがわかりました
睡眠の質や生活リズムを整えることで、アルツハイマー型認知症の予防につながる可能性があります。
記憶の長期保存は、睡眠中に!
- 記憶は海馬に一時保存され、大脳皮質に転送されて長期保存されますが、その転送作業は睡眠中に行われます
なので長期保存される記憶には、睡眠が欠かせません。
「よく寝るシニアは認知症になりにくい」
そう言って間違いなさそうです。
若い頃の睡眠時間より短くなって当然
若い頃より睡眠時間が短くなったことを気にするシニアは多いですが、年を取れば睡眠時間が短くなることは自然です。
日中の活動に支障がなければ問題ありません。
まとめ
- 日中、しっかり歩く(運動習慣がない方は、気晴らし散歩から)
- 1日5分は朝日を浴びる(難しければ、起床後4時間以内に太陽の光を浴びる)
- 睡眠時間を若い頃と比較せず、短くする(日中に支障がないか確認しながら)
睡眠の問題は、上記の3つで改善されるはずです。
睡眠の質の向上、ひいては認知症予防の基本はウォーキングです。
午前中にウォーキングを楽しんで、夜はぐっすりが理想です。
シニアに睡眠薬を勧められない理由3選(2−09)
筆者は有料老人ホームに32年間、勤務しました。
入居者が睡眠薬を飲んで寝て、夜間の転倒で寝たきりになってしまった方が何人もいて、苦しくて悲しくて辛かった思い出があります。
なのでシニアの睡眠薬の服用について筆者の考えは、
「頓服で使用するなら生活の質の向上(QOL)のために致し方ない場合もあるが、常用はできる限り避けて欲しい」
という考えです。
結論:睡眠薬は、『①転倒しやすくなり、②認知症の発症リスクがあり、③依存による弊害が強い』のでシニアに勧められない
シニアと睡眠薬は、相性が悪い
①睡眠薬を飲んで寝ると転倒しやすい
日本でよく使われる睡眠薬は『ベンゾジアゼピン系』ですが、副作用に筋弛緩作用が必ず入っています。
ベンゾジアゼピン系のお薬は、精神安定剤として筋弛緩作用を強めると眠気が副作用になります。
睡眠導入剤としての効能を強めると、筋弛緩作用が副作用になります。
要するに精神安定剤と同じ系統の薬のため、睡眠薬の副作用に筋弛緩作用はつきものです。
これが睡眠薬をシニアに勧めない第一の理由です。
②「睡眠薬を常用していると認知症になりやすい」という研究がある
フランスで行われたある調査ではベンゾジアゼピン系睡眠薬を服用していた高齢者では4.8%、ベンゾジアゼピン系睡眠薬を服用していなかった高齢者では3.2%が認知症を発症しています。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬を服用することで認知症を発症するリスクが1.5倍になるという結果です。
ただし、認知症の予防効果をもつ睡眠薬があるという研究もあります。
筆者の考えは
「認知症になるリスクがあるなら、避けた方がよい」
ということです。
③『依存性は麻薬以上』という論文があり、依存状態になりやすい
最悪の問題は、『依存性が高い』という問題です。
「眠れない時に、頓服で飲む」
だったのに
「睡眠薬を飲めば寝れる」
となって、常用すれば
「睡眠薬を飲まなければ眠れない」
に簡単に移行します。
この「睡眠薬を飲まなければ眠れない」状態は完全に依存状態となります。
「ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、麻薬よりも依存性が高い」
という論文まであります。
筆者としては、シニアにお勧めできません。
まとめ
寝酒と同様に、睡眠薬の服用による眠りは、自然な眠りとは違うと考えるべきです。
薬に頼るのではなく、ウォーキングで自然な眠りを手に入れるべきです。
「まず薬!」ではなく、「まずウォーキング!」という優先順位になって欲しいと思います。
認知症には、ウォーキングで対抗すべし!(2−10)
歩きながら思索することを好む人々がいます。
スティーブ・ジョブズやニロファー・マーチャント、西田幾多郎など多数いらっしゃいますが、特にアリストテレスです。
結論1:脳の働きを良くするには歩くことが重要
結論2:歩くことで海馬の血流量が増すため、短期記憶が低下する認知症に対する意義は大きい
幾つになっても、認知症になっても、歩くと脳の血流は増える
脳の血流は加齢とともに低下しますが、認知症になると顕著に低下が見られます。
脳内の神経細胞は血流不足に弱いため、認知症になり血流不足になれば機能低下するのは必然ではないでしょうか。
ここで考えていただきたいのですが、
「認知症になるから血流不足になるのではなく、血流不足になるから認知症になるのかもしれない」
ということです。
だとすれば、
ウォーキングで脳の血流を上げることは、認知症予防につながるのでは?
って筆者は考えました。
少なくともアルツハイマー型認知症に特徴的な短期記憶の低下は、海馬の血流の低下で引き起こされることがわかっています。
ウォーキングは海馬の血流を増やす
- 55歳から80歳の人々を対象にした研究では、毎日40分のウォーキングを続けると、海馬の容積が2%ほど増加することがわかった
- この増加は、記憶力を向上させる効果があると考えられている
若い人も年配の人も、無理のないウォーキング(トレーニングのレベルではないウォーキング)で脳の血流を増やすことができます。
短期記憶が低下するのが認知症の最大の特徴です。
ウォーキングは海馬の血流が増加するため、認知症予防への貢献が大きいと筆者は考えます。
まとめ
筆者は認知症予防のためにウォーキングを推奨しています。
が、しかし。
仕事で新しいアイディアを出さなければいけない時は、積極的にウォーキングするのも有効だと思います。
ぜひチャレンジして、アリストテレスがウォーキングを好んだ理由を体感してみては?って思います。
『脳で歩く』って言われて納得できる?納得できる理由3選(2−11)
皆さんは「足があるから歩ける」と信じて疑わないと思います。
もちろん正解です。
しかし、足をコントロールしているのは脳です。
なので「脳があるから歩ける」も、これまた真実です。
「足で歩く」が真実なら、「脳で歩く」も真実です。
結論:『脳で歩いている』ことが納得できる理由は、『①脳が衰えると歩き方に現れる、②ウォーキングで脳の神経細胞が新しく作られる、③ウォーキングで神経細胞を守る血管も増える』から
『脳で歩く』を納得させる理由
①老いは、歩き方に現れる
お年寄り、シニアに独特の歩き方があります。
「足裏をぺたぺたとつけて歩幅は狭い。ゆっくりと歩いていて、横断歩道を渡り切れるかヒヤヒヤする」
筆者も、こんな方を見かけることが多々あるので、皆さんも簡単に思い浮かべることができるはずです。
「足腰が衰えて、そんな歩き方になった」
これは正解です。
一方で
「脳が衰えて、そんな歩き方になった」
これも正解です。
年齢とともに、脳の衰えは誰しも経験することです。
それが歩き方に現れるということです。
②脳の神経細胞は、幾つになっても増やせる
つい最近まで、脳の神経細胞は減る一方で、増えることはないと考えられてきました。
しかし最新の知見によると、神経細胞は幾つになっても増えることがわかってきました。
要するに
「増える因子と減る因子のせめぎ合いで、シニアになればなるほど、減る因子が優っていく」
という構図なのです。
そして新たな神経細胞を生み出すために重要なのが、ウォーキングを代表とする運動なのです。
③歩くことで、神経細胞を守ってくれる血管も増える
- 運動と神経細胞の関係
運動をすると、私たちの体内で「神経栄養因子」という特別な物質が増える
この神経栄養因子は、神経細胞を守ってくれる役割を果たします。 - 血管の増加
運動中には、私たちの体内で新しい血管が作られます。
これにより、神経細胞に酸素や栄養を運ぶ血管が増え、神経細胞を守ってくれるのです。
ウォーキングを代表とする運動をすることで、神経細胞は元気になり、脳の健康を保つことができます。
まとめ
脳の神経細胞は減っても減っても、新たに作られます。
減るスピードは下りのエスカレーターに乗っているくらい(だと考える)。
少しでも下るスピードを減速できるよう、ウォーキングを毎日の日課にしてみてはいかがでしょうか。
認知症予防にリフレーミング!【認知症になりやすい性格の人3選】(2−12)
認知症というのは、『ある日、突然に』なるわけではありません。
ゆっくりと進行していきますが、そのスピードには個人差があるように思います。
認知症になりやすい性格の人が、リフレーミングすることで克服できたら。
認知症予防になると思いませんか?
結論1:不安な気持ちになりやすい人、心配性の人、マイナス思考の人は認知症になりやすい
結論2:リフレーミングで楽観脳になり、認知症を予防しよう!
認知症になりやすい性格の人
不安感の強い人は認知症になりやすい
認知症の方は、常に不安な気持ちだと言って過言ではありません。
できない自分、わからない自分に混乱し、不安を抱えています。
冒頭でも書きましたが、急に、ある日を境に認知症になるわけではないので、認知症になる前から不安を抱えているわけです。
心配性の人は認知症になりやすい
絶えず心配している人は、不安感の強い人と同様に認知症になりやすい傾向にあります。
悲観的に考えると、どんなことでも心配になると思います。
考え方の癖で、絶えず悲観的に考える人は注意すべきです。
マイナス思考の人は認知症になりやすい
人には『楽観脳』の持ち主と、『悲観脳』の持ち主がいます。
コップ半分の水に対して
「まだ半分あるから大丈夫」
と捉える人(楽観脳の持ち主)がいる一方、
「もう半分しかない、心配だ、不安だ」
と捉える人(悲観脳の持ち主)もいます。
コップ半分の水に対して後者のような捉え方をする人は、悲観脳です。
マイナス思考の方は悲観脳の持ち主で、認知症になりやすいです。
リフレーミングで悲観脳を楽観脳にかえ、認知症に立ち向かう
リフレーミングとは?
- リフレーミングは、物事の捉え方や見方を変えて、気持ちを楽にする考え方です
- 人は悩んだり迷ったりすると、ネガティブな感情になりがちですが、リフレーミングを行うことで気持ちが楽になります
具体的な方法
- マイナスな言葉をプラスの言葉に置き換えることがリフレーミングの一つの方法です
例1: 「できない」 → 「できる方法を探そう」
例2: 「怖い」 → 「新しい挑戦だ!」 - 自分の強みを見つけることもリフレーミングです
- 他人と比べずに自分を評価することもリフレーミングです
認知症予防にリフレーミングを活用する
認知症になりやすい性格があるなら、その性格を脱却すればいい。
その方法の一つがリフレーミングです。
リフレーミングすることで認知症予防になる可能性があるなら、積極的にリフレーミングに取り組む価値はあると思います。
いかがでしょうか?
歩けば幸せホルモンで楽観脳になる!【認知症予防にウォーキングで挑む】(2−13)
「リフレーミングで楽観脳になり、認知症を予防しよう」
いうのはわかった。
「でも、それだけ?」
と思われた方がいたかもしれません。
言葉だけでなく行動でも楽観脳になれる方法を、ご紹介したいと思います。
実はあるんです。
ある行動で簡単に楽観脳になる方法が。
それはウォーキングです。
結論:歩くことで幸せホルモンを増やして楽観脳になり、認知症予防に繋げよう!
ウォーキングで悲観脳を楽観脳へかえる
ウォーキングすると、なぜ悲観脳から楽観脳になるのでしょう?
答えは簡単です。
歩くと脳内に『セロトニン』という神経伝達物質がたくさん分泌されますが、このセロトニンは『幸せホルモン』と呼ばれる神経伝達物質なのです。
このセロトニンが十分に分泌されると、幸せを感じ、心が整うようになるのです。
セロトニンは、脳内のバランサー
セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンは、脳内で重要な役割を果たす神経伝達物質です。
何事も行き過ぎは副作用も大きいことは、どなたも納得されると思います。
重要な役割をになうドーパミンやノルアドレナリンですが、暴走しないように抑えるのがセロトニンの役割です。
それぞれの特徴と役割を簡単に説明しますね。
ドーパミン
- 快楽を司り、報酬系と言われる神経伝達物質です
- 過剰な分泌は統合失調症や依存症を引き起こす可能性があります
ノルアドレナリン
- 物事への意欲の源で、生存本能を司ります
- ストレスに反応して怒りや不安、恐怖などの感情を引き起こします
- 交感神経を刺激して心身を覚醒させる働きがあります
セロトニン
- 精神を安定させる役割を担っています
- ノルアドレナリンやドーパミンの分泌をコントロールして暴走を抑えます
セロトニンの分泌により、我々は幸せを感じることができます。
また脳内のバランスを保ってくれるバランサーとして機能しています。
朝日を浴びて歩く
セロトニンを出す神経は、朝に活性化します。
朝日を浴びることで特に活性化しますので、朝日を浴びてウォーキングすることが大切です。
薬やサプリメントを飲まなくても、朝日を浴びてウォーキングするだけで清々しい気持ちになれます。
それが楽観脳を作り、認知症予防にもなる。
心身ともに健康になって、自然に前向きに生きることができるようになる。
この事実を知った方が、まだ知らない方にアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけますか?
ウォーキングしない方が不自然です。
ぜひ朝日を浴びて、ウォーキングする習慣を手に入れましょう!
ウォーキング時に注意すべきこと3選【シニア向け】(2−14)
今まで、ウォーキングの良い面ばかり執筆してきました。
それだけでは不十分で偏った情報になりますから、今回はウォーキングの注意点やデメリットもお伝えしたいと思います。
注意点をしっかり認識していただければ、デメリットを防ぐことができますので、ご安心ください!
結論:『①血圧を上げすぎないように、②早く歩きすぎて息切れしないように、③ジョギングしない』で、ウォーキングしよう!
歩き出す前に血圧を測る【血圧測定のススメ】
血圧については医師に相談していただくのが定石
しかし「基準がないと相談しずらい」との声が聞こえてきそうですので、以下に基準を示します。
- 高値血圧:収縮期血圧 (最高血圧)130~139 mmHg
- Ⅰ度高血圧:収縮期血圧 (最高血圧)140~159 mmHg
- Ⅱ度高血圧:収縮期血圧 (最高血圧)160~179 mmHg
- Ⅲ度高血圧:収縮期血圧 (最高血圧)≧180 mmHg
【注意点】
高値血圧でも注意が必要ですので、ホームドクターに相談してください
収縮期血圧 (最高血圧)≧180 mmHg の場合には、ウォーキングや運動は控え、すでに医師からの助言がある方は助言に従い、まだ助言がない方は受診すべき血圧です。
めまいなどの自覚症状がある場合、助けを求めるなどが必要です。
ポイントの一つ目は、血圧が上がらないようにリラックスして歩く
血圧は
「頑張って歩こう!健康のために、将来の自分のために!」
と強く思い、素早く行動すると上昇します。
なので自分が心地よいと感じるスピード、リラックスして歩けるスピードを心がけましょう。
活性酸素を出さないように歩く
早く歩きすぎると、活性酸素が増えすぎる!
活性酸素が体内に増える原因には、ストレスや紫外線や激しいスポーツなどがあります。
活性酸素が増えすぎると、体を老化させる原因になります。
シニアは特に、一生懸命に歩いて息が上がり、苦しくなるようなウォーキングは避けてください。
ジョギングよりも歩いてほしい
踵や膝にかかる負荷が違う
歩いている時は、必ずどちらかの足が地面についています。
しかし走る時には両足が中に浮いている瞬間があります。
そして着地する時には、体重の3倍の負荷が踵や膝にかかるのです。
それはジョギングも例外ではありません。
特にシニアは膝を痛めやすいので、ジョギングよりウォーキングがお勧めです。
ジョギングは長期的に考えると、体に良い習慣ではないと思います。
まとめ
筆者のお勧めは鼻歌を歌いながらウォーキングすることです。
お友達と一緒にウォーキングする場合には、楽しくおしゃべりしながら歩きましょう。
鼻歌を歌いながら、または友達とおしゃべりしならがら、リラックスしてウォーキングしましょう。
そうすることで血圧が上がりすぎず、活性酸素も増えすぎず、膝に負担のかからならいウォーキングが簡単にできます。
ぜひ日々のウォーキングに取り入れてくださいね。
【健康になるウォーキングを実践しよう】奇跡の研究と謳われた中之条研究のポイント3選(2−15)
「歩くことは健康に良いけれど、歩きすぎは良くない」
と示した中之条研究について執筆します。
東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利先生が中心となって、群馬県中之条町の住民5,000人に20年間にわたって調査した結果、
「1日8,000歩、そのうちの20分間は中強度の歩行(早歩き)」
が、もっとも多くの病気の予防に効果があり、健康と長寿につながるという事実がわかったのです。
中之条研究は、世界中から「奇跡の研究」「中之条の奇跡」と称賛を浴びています。
結論:①1日8,000歩がもっとも健康になる、②1日1万歩は歩きすぎ、③認知症予防に限れば1日5,000歩で効果がある
中之条研究のポイント
研究から導き出された『病気にならない歩き方の黄金律』
- 歩き方の黄金律:
1日8,000歩以上歩く(そのうち20分以上は中強度の速歩き)
を実施することが健康寿命の延伸に効果的である - 効果:
毎日の歩数が2,000歩未満の人に比べて、上記の歩き方をする人は、さまざまな病気を予防できる- がんの有病率が4分の1、心疾患が12分の1、脳卒中が15分の1
- 要支援や要介護、うつ病、認知症、骨粗しょう症の有病率も低い
1日1万歩も歩く必要はない
1日1万歩をウォーキングする人が、1日8,000歩のウォーキングの人と比べて勝るのは、メタボ解消効果だけ。
もっと言えば、歩数が増えるに従って免疫力が低下して、かえって病気にかかりやすくなることが指摘されています。
要するに、『歩きすぎはかえって良くない』のです。
認知症予防には1日5,000歩で効果がある
認知症に限り、中之条研究の成果を紐解くと
1日5,000歩以上歩く(そのうち7分30秒以上は中強度の早歩き)
という生活で、予防効果が見られたそうです。
運動習慣のない方でも、1日5,000歩なら歩けるような気がしませんか?
まとめ
最後に付け加えさせていただくなら、中強度の速歩にポールウォーキングは最適です。
肘を後ろに引く動作や歩幅を広くする動作は、ポールを持つことで自然にできます。
さらに体幹を鍛える上半身の『捻り』動作が加わり、全身の筋肉の90パーセントを稼働する運動になります。
ポールウォーキングの敷居が高ければ、普通のウォーキングで早く歩いてみましょう。
そして、まずは1日5,000歩を目指して、ウォーキングしてみましょう!
【参考文献】
・長尾和宏『認知症は歩くだけで良くなる』山と渓谷社
・長尾和宏『病気の9割は歩くだけで治る!』山と渓谷社
・金哲彦『確実に早くなる!体幹ランニング』講談社
【参考にしたサイト】
・NPO 認知症予防サポートセンター
・『ポールウォーキングが大好きだ!』Byこちかずさ
・日本ポールウォーキング協会 NPWA
・スクエアステップエクササイズ協会 SSE