⭐️正しいウォーキングって?

「ウォーキングが健康にいいことは知っている。でも毎日、日課としてウォーキングできないのが問題なんだよね」
といわれることがあります。

幸せに生きていくのに、大切な土台は何でしょうか。

筆者が考える幸せの土台は、健康であることです。心と身体の健康は、幸せの前提条件、土台と言って良いのではないでしょうか。

健康に必要なのは栄養と睡眠と運動です。これは幸せの土台の基礎部分。基礎があって土台があって幸せがある。

その基礎部分の中で、睡眠は足りなければ強制的にシャットダウンするように人間はできています。
栄養が大切なことは誰でも知っていて、配慮をして摂取しようと努めている方々、ちゃんと摂取できている方が多いと思います。

結論から話します。

最後の運動ができていない人が多い。
そう考えています。

「忙しい現代では致し方ない」と諦めている人も多いですが、それでは幸せの基礎部分が崩壊してしまいます。

正しい歩き方をするためには?

正しい歩きは、正しく立つことから始まります。

正しく立つ際の意識すべきポイントは、丹田・肩甲骨・骨盤の三つ。
そして身体に一本の軸を持って、軸を安定させることが重要です。

結論:腕を引く動きが背中(肩甲骨)に伝わり、背中から腰、腰から足の動きにつながっていく

正しく立つポイント3選

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  • ポイント①:肩の力を抜いてまっすぐ立つ
  • ポイント②:少し胸を開き、肩甲骨を軽く中央に寄せる
  • ポイント③:骨盤を前傾させて歩き出す

寄せるのは肩ではなく、あくまで肩甲骨です

猫背になったりせず、両足に均等に体重をかけます。

  1. 視線は足元をみず、前方です。
  2. 骨盤の前傾に合わせて、上体も少し前傾させます。
  3. 前傾して倒れる力と足が前に出る力とで、身体が前に出る力を利用して前に歩き出します。

『歩き出しは上半身から』をイメージする

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人間が前に進む動きは、どこからスタートするのでしょうか。

歩き出しは、実は上半身からスタートしています。

上半身の意識すべきポイントは背中です。
特に肩甲骨の動きが重要で、肩甲骨の動きを促すために肘を後ろに引くのです。

まず足が出て、それに腕がついてくるのではありません。

背中を意識するだけで、『骨盤を動かそう』などと意識しなくても、正しく歩き出せます。

正しい歩き方の流れ

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正しい歩き方は、以下のような流れになっています。

  1. 肘を後ろに引くことによって、肩甲骨を動かす
  2. 肩甲骨の動きが骨盤に伝わり、肘を引いた側の骨盤が回旋し、前に出る
  3. 骨盤は上半身と下半身の繋ぎ役なので、前に出た骨盤と同じ側の足が前に出る
  4. 足裏の踵から着地する
  5. 身体が回旋する連続運動で、動きが連続する

上記が体幹を中心に全身の機能を上手に使った、正しい歩き方です。

体幹をうまく使うことができれば、下半身は上半身についてくるように動作します。

まとめ

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最初はぎこちない動きになるかもしれませんが、繰り返すうちに慣れてきます。

違和感がなくなると、自然に正しい歩きができるようになります。

正しく歩くポイント3選

体幹を使った正しいウォーキングは、とてもシンプルです。

本来は自然な歩き方ですが、歩くこと自体から遠ざかっている現代人にとっては、違和感を感じるもののようです。

結論:正しい歩き方のポイントは①肩甲骨を動かす腕振り②骨盤の回旋運動③丹田を意識した踵着地

ポイント①:肩甲骨を動かす『腕振り』

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腕振りは肩甲骨を動かすための動作なので、前方に大きく振れていても意味がありません。

肩甲骨を動かすためには、腕を後ろに引く意識が重要です。

腕を後ろにひくことで肩甲骨を動かし、肩甲骨を動かすことで骨盤の動きを促し、骨盤の動きに足がついてくる流れになるからです。

なので歩く際に重要なのは、足ではなく背中(肩甲骨)なのです。

ですが肩に力が入っていると、腕を振っても肩を揺らしているだけで、肩甲骨は動いていない結果となります。

つまり腕振りとは
「肘を後ろにひくことさえできていれば、それでオッケーだ」
ということなのです。

ポイント②:骨盤の回旋運動

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自ら骨盤を動かそうと意識しすぎると、腰が不自然にねじれた姿勢になったり、スムーズに歩けなくなってしまいます。

それよりも肩甲骨で始まった動きから連動する、骨盤の回旋を自然に受け止めるべきです。

そして骨盤の回旋に伴って足が前に出ますから、逆らわずに一緒に前にだします。

足を前に出すというより、骨盤と一緒に、自然と前に出る感じです。

どうしても不自然に足が出る人は、骨盤が後傾している可能性がありますから、姿勢を正す(骨盤を前傾させる)ところから始めた方が良さそうです。

正しく歩くためには、骨盤と身体全体を少し前傾させて、重心を前に持っていきます。
重心が前にくることで、前向きの推進力を生む力になります。

その力を自然に使うためにも、骨盤を前傾させる感覚をつかめるといいと思います。

ポイント③:丹田を意識した踵着地

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最後のポイントは『着地』です。

着地で強調したいのは、『踵着地を意識するのではなく、丹田を意識する』ということです。

踵着地を意識しすぎると、不自然で疲れやすい歩き方になりかねません。

骨盤の回旋運動に連動して足を出せば、自然と踵着地になるはずです。

着地の瞬間に頭から足まで一本の軸が通っていると、着地の衝撃を体幹で受け止めることができ、地面からの反発を効率よく推進力に変えることができます。

このような正しい着地を可能にするには、丹田を意識して、身体に一本の軸が通ってこそ。

丹田に意識が向くためには、脱力した状態ではなく、腹とお尻の筋肉に少し力を入れておく必要があります。

まとめ

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ウォーキングは軽い運動ですが、たまの休みに続けて歩くと疲れると思います。

そんな時は背伸びをして肩を回し、リフレッシュしましょう。

そしておへその下5センチに手を当てて丹田に意識を向け、フォームの確認をしてから歩き出しましょう。

正しい歩き方で歩き出すと気分が一新して、歩き続けるより、ずっといい感じで歩けますよ。

終わりに

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ウォーキングと認知症予防について

運動と休養(睡眠)と栄養は、どれも認知症予防に大切な要素です。

特に運動は認知症予防に最も効果的だといわれています。

とはいえ、
栄養をしっかり摂取し、ウォーキングをしたから」
と言って、認知症にならないわけではありません。
認知症を遠ざけることはできても、『認知症にならない』わけではありません。

認知症になっても、
「幸せの基礎部分がしっかりしていて、ウォーキングを楽しめていれば、幸福なんじゃないかな」
そう思っています。

ウォーキングが心身の健康に良いことは誰でも知っています。

それだけではなく
「ウォーキングは認知症予防にも、軽度認知障害が良くなることにも効果がある」

ということも知っていただきたいのです。

日本人は、
「インプットは上手だが、アウトプットが苦手」
と良く言われます。

情報は知っているだけでは価値がない。
使ってこそ価値が出てくるものです。

このブログを上手に使って、ウォーキングを始められるシニアが増えてくださることを願っています。

【参考文献】

・金哲彦『からだが変わる体幹ウォーキング』平凡社新書
・長尾和宏『認知症は歩くだけで良くなる』山と渓谷社
・長尾和宏『病気の9割は歩くだけで治る!』山と渓谷社
・金哲彦『確実に早くなる!体幹ランニング』講談社

【参考にしたサイト】

NPO 認知症予防サポートセンター
日本ポールウォーキング協会 NPWA
スクエアステップエクササイズ協会 SSE

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